成形女子こはく―プラスチック工場物語 新入社員編 (マンガシリーズ) の感想

私は、射出成形品の品質管理を行っているものです。
タイトルを見て気になったのと、他サイトで割と評判が良かったので、購入しました。

パートとして入社した主人公が、普段の生活とは縁遠い、射出成形という分野に一度は戸惑うも、
その奥深さや、仕事のやりがいを感じ、一人前の技術者を目指そうとする。そんな物語。

この手の参考書は大抵、金型の図面にランナーやゲートなど専門用語が散りばめられて
難しい言葉の多さに、勉強する意欲が冷めてしまう。

しかし実際、新人に一番最初に教えたいことは、
金型の専門用語とか、構造の知識ではなく、作業のノウハウでもない。
我々の仕事が持つ、やりがい、責任といった社会的意義です。

作標、日報、５S、ISO、不具合など、製造業として基本的なことが、わかりやすく書いてあります。
（特採の話まで出たのは意外でしたが）
この本のテーマは射出成形ですが、例えば板金やメッキなどでも、結局は同じことが言えるのではないかと思います。
新人に読ませたい良書です。