それ、パワハラです 何がアウトで、何がセーフか (光文社新書) の感想

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参照データ

タイトルそれ、パワハラです 何がアウトで、何がセーフか (光文社新書)
発売日2012-07-18
製作者笹山 尚人
販売元光文社
JANコード9784334036942
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

 本書は、労働関係の事件に多く関わる弁護士が、パワハラ事件の解決のために活動した経験を記述した本です。
 10章からなる本ですが、そのうち8章は、著者自身が担当した事件の実例を紹介したものであり、記述は具体的で読みやすく、あっという間に読み終えられます。パワハラ事件の法律上の構成のように難しい内容も解説していますが、その解説がとても平明で読みやすいため、読むのが苦になりません。

 本書を読むと、まず、余りにもひどい言葉の暴力や根拠のない懲戒処分などの実例の数々に驚き、「こんなことが許されるのか」と思います。悲惨な労働現場が垣間見える本です。
 また、パワハラを受けて精神的被害をこうむったり、退職を余儀なくされたりした場合、解決のために「会社との交渉」、「労働審判」、「通常の訴訟」などが選択肢として考えられますが、本書を読むとどんなケースがそれぞれにフィットするのかが具体的にわかります。さらに、事件解決までにどんなステップを踏むのかも理解できます。

 ただ、本書で取り上げてられているパワハラの実例のほとんどは「これは絶対ダメですよね」というケースであり、アウト・セーフの境界線上の事件はほとんどありません。なので、「それ、パワハラです 何がアウトで、何がセーフか」という本書のタイトルには首をかしげます。
 「日ごろから十分にパワハラにならないように注意している管理職の人が、『自分の行動は大丈夫か』と改めてチェックするために読む」という意味では、あまり目的を達しないと思います。むしろ、パワハラを受けた労働者が、パワハラ事件の解決のために、参考として読む」という感じの本と思います。

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