得点奪取現代文記述・論述対策 (河合塾シリーズ) の感想

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参照データ

タイトル得点奪取現代文記述・論述対策 (河合塾シリーズ)
発売日販売日未定
製作者天羽 康隆
販売元河合出版
JANコード9784777210404
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購入者の感想

解説を読んでなるほどと思うことが多々あります。程よく忘れたころに2周目をやったのですが、記述力が上がっているのがわかりました。記述対策の本ではありますが、現代文の基本はまず読むこと、それを深く思い知らされます。

本シリーズで掲げられている解説など「質」の充実という編集方針は、現代文という科目の特性に合う、理想的なものである。
現代文という科目で最も重要な要素は「精読力」であり、著者、極論すれば問題作成者の意図を見抜く訓練が要求される。
そのためには、厳選された問題文と、それに付される詳細な解説や関連事項の説明などは不可欠である。
まず自力で答案作成を行うことは言うまでも無いだろうが、採点基準による点数に一喜一憂するだけでは力はつかない。
むしろ採点基準の存在が、実力の確認には向いても、実力を伸ばすには逆に足かせになることが多いので十分注意すること。
大切なのは自分の答案と模範解答とを照合し、どのように、なぜ違うのかをきちんと比較すること。
そして、自分のアタマの働かせ方に問題なかったか否か、問題があればどこがいけなかったのかを検証して、以降の学習に生かすことが必要である。
なお、普通の国公立大や、旧帝大レベル理系なら「典型問題」と「練習問題」の「一」問題までで十分であると思われる。
「練習問題」の「二」問題までやるかどうかは、出題傾向や到達目標、または学習時間を考えて各自で判断して欲しい。
あえて難を言えば、随筆の出題が増加傾向にある一方で、収録問題数が1章(2題)と少ないので、次回改訂時には、もう1章(2題)増題することを望みたい(新しい問題でもよいし、旧版の再利用でもよい)。

【追記】
同社の「入試現代文へのアクセス」シリーズの著者グループが、「上級現代文」シリーズ(桐原書店)を発表した。
「上級現代文」シリーズは「I」(国公立対象)と「II」(最難関国立対象(特に文系))にレベル別に分冊されていて、使いやすい構成になっている。
本書も次回改訂時には「一」(全ての国公立大を対象)と「二」(旧帝大レベル文系を対象)に分冊すべきであろう。
その際は、「一」に「典型問題」と「練習問題」の「一」問題を、「二」に「練習問題」の「二」問題と、「実戦問題」として、東大・京大など国立大学入試オープンの過去問などを、それぞれ収録するのが適当と思われる。

記述式問題って、ホント難しい。模試や本番の試験の後にいわゆる「正答例」というのが配られるが、自分の書いた答案と見比べて、「どのくらい合っているのか」わからない。巷の問題集でも 著者がひととおり説明を加えて、「だから正答(例)としてはこうなる」とあるが、いくらその説明がロジカルなものでも「では自分の答案では満点中何点なの?」とまでは教えてくれない。(ひどいのになると、簡単な説明と共に「同内容可」としか書かれていない。)これではいくら問題集にあたったって記述式問題を解く力はつかない。
その点、この問題集は「はじめに」で記述式問題の解き方について明確な方向性を示してくれた上で、「典型問題編」で五つのパターンを習得するように構成されている。私はこの五つの典型問題を徹底的にやってから「練習問題編」に進んだが、この方法はとてもよかったと思う。特に「設問文」で、例えば「傍線部『日本は書物は入れても人は入れないのである』とあるが、『日本』が一貫して『書物は入れても人は入れな』かったのはなぜか。わかりやすく説明せよ。」 とあった場合、その「一貫して」「わかりやすく」で設問者は何を答案として求めているか、その奥深さがわかったときには目からウロコが落ちた。同様に「○○字以内で説明せよ」という字数制限にもちゃんと意味があり、同じことを問われていても「その字数によって記述はこのようにしなければならない」とまでわかるようになった。
巷の問題集は最終的に解答例を提示するだけで終わるものが多いが、この問題集は「配点と採点基準」 はもちろんのこと、「答案例」を載せ、「具体的にどこが採点において減点されるのか」実際の採点形式(赤ペン)で記述されているので「自分で自分の記述答案が満点中何点なのか」採点できる。「本文解説」も「設問解説」も詳しく、理にかなっていて納得させられる。
「典型問題編」で五つのパターンを完璧に習得したら「練習問題編」でその定着をさらに図ればよいのだが、記述・論述問題に的を絞った本だけに内容のレベルは高い。上級者向け!

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