妻が綺麗になったワケ

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タイトル妻が綺麗になったワケ
発売日2017/04/21
ジャンル羞恥 寝取り・寝取られ アドベンチャー

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妻が綺麗になったワケ とは

■ストーリーどうしましょうか。
わたしのほうで、懇意にしている弁護士にこのまま話を繋げるということも出来ますが妻が、何となく綺麗になった気がする。
そんな些細な、けれども心に刺さったまま抜ける気配のないトゲをどうにかしようとしているうちに、そんな話になっていた。
アスファルトに蜃気楼がゆらめくような真夏。
空調の利いた喫茶店。
他の卓に会話の内容が漏れない程度の音量にされた有線が、季節外れのクリスマスソングを流していて、耳はそれをぼんやりと追ってしまう。
奇しくも、別れた女に未練がましくすがるような、そんな内容の曲だった。
そこに、テーブルを挟んで目の前に座っている痩身の男──興信所の調査員の口からするすると飛び出る単語が、頭のなかで意味をなさないまま溶けあって消えてしまう。
離婚に強い弁護士。
財産分与は慰謝料と相殺。
結婚前の財産は対象ではない。
就業時間中の不貞。
会社としてのコンプライアンス。
負ける要素は無い。
そんな言葉が脳の中でふわふわと揺れて、消える。
気付いた時には、興信所の男はいなくなっていた。
テーブルの上には、大判の茶封筒が口をあけて置かれている。
その中身が少しだけ覗いていて、わたしは慌ててそれをしまい込む。
中に入っている殆どは、高解像度の画像をA4用紙に出力し、それを束にしたもの。
そこには、見知らぬ男に往来で腰を抱かれ、尻を撫でられている妻の姿が、生々しく写し出されている。
キッと凛々しく、やんわりとたしなめるような顔をしつつも、妻の顔は興奮と羞恥に赤らんでいた。
それだけではない。
お城みたいな建物に車で入っていく男と妻を撮影したものもあるし、もっと過激なものもある。
どのようにして撮影をしたのかは分からない……が、相当に運が良かったのだろう。
そのお城みたいな建物の一室、開け放たれた窓の向こう側、けばけばしいベッドの上で髪を振り乱し、男に突きまくられている写真までもが、その中には入っていた。
──怒りや失望感といったものが無いわけではなかった。
当然、腹の奥底では筆舌に尽くしがたい、どす黒い汚泥のような感情が暴れている。
けれども、それとは別に、ある種の驚き──感動とでも形容するしかないものも、胸に抱いてしまっていた。
──嗚呼、あの堅物の妻が、こんないやらしい顔をするんだ。
セックスはそんなに好きではないと言っていた妻。
そんな妻にお似合いの、淡白で、二人で並んで寝るだけでも満足してしまうような、そんな夫だった。
ただいまとおかえりのキスだけで、この上もなく幸せを感じてしまうような、そんな男だった。
そんな男が見たこともないような、妻の顔を見た瞬間に、凄まじい疼きを感じたのだ。
ああ、こんなに魅力的な牝が、ずっと隣にいたなんて──と。
砂漠で渇き死ぬ直前だったのに、泉に膝まで浸かっていたことに気付いていなかった、みたいな。
そんな間抜けな男の、間抜けな肉棒に、凄まじい熱量が流れ込んでいた。
白昼夢でも、夢精をするのだな──と。
手も使わずに射精をした四十男のわたしは、訳も分からぬまま精通した少年のようにイカくさい自分に気付いて、慌てて店を飛び出していた。
頭のなかをグルグルと渦巻いていたのは、妻のあの顔を、もっともっと見たいと──そんな想いだった。
OS 日本語版 Windows/7/8

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