全裸オーケストラ [DVD] の感想

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実用的なＡＶでないことは承知の上でも、第一印象はパッとしなかった。
いったい何を見せたいのだろう？　という感じ。チャプター１つずつ、
オン・ステージ直前のところまで見た後、副音声（出演者のうち
３人が完成映像を見ながら回顧する形式）で冒頭から見直したら、
印象がガラッと変わった。

これは面白い！！

本職の音楽家の間でも起こりがちな「指揮者ＶＳガクタイ」の確執、
悪役キャラが全開になる大谷るな嬢も下着とか全裸（練習開始前に
クジ引きをして、日替わりで一部の女優が下着ｏｒ着衣姿）なので、
何となく許せてしまう。追い回すカメラを本気で嫌がる里瀬ひかる嬢
も笑えるし、早川美紀嬢のちょっとした仕草は妙に可愛い（少し調べて
みたら、意外なことに、結構ハードなことをやらされる作品にも出てる
みたい）。
孤立していた指揮の星乃カンナ嬢が周囲と打ち解けて笑顔満開になる
シーンは、何度見ても素直に感動してしまう。

惜しいのは収録音声。特に展開上のキーポイントとなる「木管楽器
パート別ミーティング」で女優たちが何を言ってるのか、別室から
伝わる金管とシンセの音にかき消されて半分も分からない。
ホール借り切ったり客を集めたりして（作品の冒頭、客が受付で
何やら書かされているのは一種の出演契約で、ギャラは１０００円
だったとかいう情報がネット上にある）金も手間もかけている割に、
肝心のところが抜けてしまったか。試しにこっそりホームシアターで
再生したら小音量でもかなり聞き取れた。安物テレビでの視聴も原因
らしいが、ＡＶアンプは「ＡＶ」を見るためのものじゃない！！

第一印象が冴えなかった原因はそこにあった。ナレーション（そう
頻繁には出てこない。また副音声だと入らない）も不要で、同じ内容
を字幕で出した方が効果的だったと思う。
もしかすると、練習期間にこんな面白い絵が撮れるとはスタッフも
想像してなくて、後になって当初の企画とは違う構成にしてしまい、