夜伽草子～エロマンガ日本昔ばなし～ (ワニマガジンコミックススペシャル) の感想

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日本昔話になぞらえて鬼さんやら兎さんやらがエロい目に遭う奇仙氏の初単行本。
一応お伽話とは関係ない現代劇もありますが…そっちの方はまぁ正直普通です。
時系列的には最初は現代劇で、途中からお伽話方向にシフトしたんですね。
だんだんストーリーテリングも画力も向上していってるのが伺えます。

話の筋も面白いけど、キャラが非常に魅力的で生き生きとしているのがいい。
泣いたり怒ったり三白眼で睨みつけたり表情がころころ変わって見てて飽きない。
カチカチ山のヒロインなんかは典型的なオークに負けた女騎士ポジなんですが
即快楽落ちでアヘ顔晒す量産型と違って、丹念に描写すると魅力的なキャラに仕上がるんだなと感心です。
情事のシーンもややデフォルメ体型寄りながら絵が上手くて肉感的で実用性も高いです。

通して読んでみて、一番キャラが可愛いのは「蛤女房」
話が一番面白かったのはやっぱり表紙にもなっている「カチカチヤマ」でしょうか。
惜しむらくはおまけ話がなかったことですが…まぁあのラストじゃ描きようがないですね。
後書きでコンビニ本ではギリギリだった旨書かれてますが、確かに失楽天で刃傷沙汰はあんま見ないかも。
次回作に大きく期待です。