ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫) の感想

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2018年に役に立つとは、日本はまだまだ後進的ですね。会社の人とは恋愛関係にならないとは当たり前であって当たり前でないこと。これから、という若い女性に読んでもらいたい本です。他にも男性社会を生きるルールが書いてあり、役に立つ本だと思いました。

「やりがいある仕事なら、昇進はどうでもいい」
「収入はともかく、能力を活かし働きたい」
もしそう思うなら、この本はまさにあなたのためだ。やりがい・能力だけ重視した仕事選びが、いかに危なっかしいか分かっていただけるはずだ。

●女性は、男性中心のビジネス社会でどう振る舞えば良いか、知らないまま働いている。
●法ができても、実際ゲームに参加する時にルールを知らなければ、負けるのは当然だ。女性は、どう動けば良いか一切教えてもらえないままゲームの参加だけ許された。

まさにそう思う。ビジネスや社会についての教育を日本は、露骨だと避けてないだろうか。
正面から教育しないなら、インフォーマルな場での情報量の差が社会に出てからも残る。それは何も性差に限った話ではないけれど。事前に知っておくことで能力が開花し、会社や社会の活力が向上するならば、長い目で見て良いんじゃないか。

この本では会社を分かりやすく示すため、軍隊との比喩を使っている。
●会社とは軍隊チームである。
１　目的が明確
２　大きな組織が複数の部署に分割されている
３　チーム精神が要求され、上司に逆らうことは許されない
男性は少年時代から多かれ少なかれ軍隊的なものに親しむ環境にある。しかし女性には、いわゆる女らしい教育を受けていたらこのようなチャンスが少ない。
すると例えば「上司を敬うのは、その人柄や能力によるのではなく、単に階級による」ことが女性には体感しがたかったりする。

また、長く働く女性が増えてきたのに、昇進が遅れていることへは次の指摘をしている。
●最大の間違いは「男性と同じだけ資格や能力があれば、女性も受け入れてもらえる」という点。

私自身は30代後半、大学卒業（少し遅く、24歳で就職）してから
中小企業（最大でも2000人規模の会社にしか勤めた事がない）
４社ほどで働き、その後、会社で働いていくことに
嫌気が差して、独立系国家資格をとって今に至ります。

さて、この本では、自分が責任もって「自分がやった
仕事だ」と言えるような働き方ができるように
女性はどうふるまったらいいのか、が書かれていて、
確かに、女性のある立場（補助的場所に回されやすい、
そしてそこから抜け出られず職業人生の時間は経ってしまう）
については、数十年前のアメリカで書かれた本とは言え
自分の身で見てきたものと不思議と変わらないなぁとは
思います。

ただ、この本に書いてあることを実践して
それでどこまで効果があがるかは、
読み手の属している会社・業界で違うと思います。

自分のやるべき事以外の雑用などは受けない
とありますけど、そもそも余裕のない中小企業では
新人がまずやる仕事というとそもそも雑用以外にないですし、
そこで学ぶものもいっぱいあると思います。
また、コーチングプログラムだとかが準備されている
会社なんて、資金に余裕がある大企業がほとんどでは
ないでしょうか。

勝間さんは公認会計士で経営コンサルタントだと
思いますが、この本で言っていることが自分の人生に
あてはまったとするなら、彼女がもともと公認会計士という
専門職資格を取っているということと、経営コンサルタント
という対外的に活動できて個人の能力の評価が
はねかえってきやすい（とおもわれる）職種に
ついているからではないでしょうか。

読み手は、自分の会社での位置を確認した
上で考えて読んだほうがいいと思います。
また、これをうまく使えるかは、周りがどれぐらい
見えているかなどのその人の本当の意味での頭の良さや
人間力が問われるでしょうね。