脳からみた心 (角川ソフィア文庫) の感想

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参照データ

タイトル脳からみた心 (角川ソフィア文庫)
発売日2013-06-21
製作者山鳥 重
販売元角川学芸出版
JANコード9784044052195
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門

購入者の感想

1985年の著書の文庫版です。

臨床から見た脳と心を題材にしている。
オリヴァー・サックスみたいだ。
有名なオリヴァー・サックスの「妻を帽子とまちがえた男」も1985年に書かれている。
もっと書名を凝ったものにした方が売れたのではないか?

サックスの方はクラシックピアノを弾いたりロックスターが出てきたりと華やかだが、山鳥重は泥臭い。

患者との会話が関西弁なのだ。
「年なんぼぐらい?」
「ほんでも30−33くらいかな」
好感が持てます。

山鳥の文庫や新書は何冊か出ているけど本書が一番思い切りよく書いているのではなかろうか。
この後の山鳥は言語を中心としたものになるけど、本書は脳機能全般について言及している。

脳の「注意」機能について書かれているが、結局脳の働きってこの注意機能とその周辺なんじゃないかと思う。
注意障害にならなければたとえ字が読めなくても目が見えなくても立派な仕事が出来るようなことが書いてある。

でもその意識の注意が不安定なのも人間の脳の特性なのだろう。

脳科学は攻略しにくい分野だけに古さは感じない。
(ちっとも進歩してないってことか。。。)
ラマチャンドランを読んでるみたいだ。

そんなにボリュームのある本ではないので興味のある方にはぜひお奨めしたい。

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