飛べ! ダコタ [DVD] の感想

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参照データ

タイトル飛べ! ダコタ [DVD]
発売日2014-04-02
監督油谷誠至
出演比嘉愛未
販売元オデッサ・エンタテインメント
JANコード4571431210567
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ

購入者の感想

新潟日報で佐藤忠男氏も賞賛していたが、日本映画の王道を行く後味のいい映画だ。
以下、断片的感想。

昔、スパイクリーの撮った『マルコムX』を実際のマルコムXとは何の関係もないと言った蓮実系の批評家がいたが、『飛べ! ダコタ』は67年前の実際の事件と関係ないとは言えない。土地の記憶があり、油谷監督が受けた歓待も67年前と同じものだ。

運動は外部と内部に運動の起点があり、個人の限界を超える。

比嘉愛未は辺境の共感を呼ぶ。自然に対する官能は稀有だ。歓待の演技は『まあだだよ』の香川京子を連想させる。

冒頭は『七人の侍』を、最後は『影武者』を連想させる。
ただし、監督自身は今村及び勝新太郎の系譜のようだ。
(比嘉愛未の撮りたいという映画は勝新太郎の言ったそれと似ている)

たった一度のフライトは『風立ちぬ』より印象に残る。
主題はアルドリッチ作品より『戦艦ポチョムキン』に近い(アルドリッチのは男の映画でこれは女性の映画。その意味で応答になっていると言えなくもない)。

音楽が多すぎる気もするが宇崎竜童のそれは魂の込もったものだ。

「今でも戦争しているつもりなの?」

比嘉愛未演じる千代子のセリフは東アジアの首脳に聞かせたいセリフだ。

もう一度言う。

映画という運動は外部と内部に運動の起点があり、個人の限界を超える。

民衆の集合力の勝利、、、そうした映画の原点に戻ることを教えてくれる映画だ。

なお、戦争を始めたのは我々ひとりひとりだという村長のセリフは、中野重治が絶賛した伊丹万作の下記の戦争責任論を想起させる。

~伊丹万作 戦争責任者の問題~
[・・・]
 <そこで私は、試みに諸君にきいてみたい。「諸君は戦争中、ただの一度も自分の子にうそを つかなかつたか」と。たとえ、はつきりうそを意識しないまでも、戦争中、一度もまちがつた ことを我子に教えなかつたといいきれる親がはたしているだろうか。

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