日本版WAIS‐IIIの解釈事例と臨床研究 の感想
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参照データ
タイトル | 日本版WAIS‐IIIの解釈事例と臨床研究 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 藤田 和弘 |
販売元 | 日本文化科学社 |
JANコード | 9784821063659 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門 |
購入者の感想
すでに英語圏ではWAISⅣが十年前に出ており、日本でも昨年から使用可能となっている。Ⅲに対する信頼性・思い入れもあるが、今後は徐々にⅣへと移行していきたいと考えている。
5年前にWAIS-’Vが発売され、ようやく解釈本として本書が今年になって発売された。WAIS-Rからいくつかの改訂があり、そこのところをどのように解釈したら良いのか不明なままだったが、ようやく指標的なところが明確になったように思う。
WAIS-Rからの大きな変更点としては群指数が導入され、統計的な妥当性が向上した点がとくに注目される。また項目もいくつか追加され、多面的に能力・機能を捉えることができるようになったのは大きい。ただ、それによって施行時間が長くなってしまったのは仕方のないことと言えるかもしれない。
本書ではまずウェクスラー知能検査の歴史的経緯や理論的背景について概観し、その後解釈の手順を説明している。さらには、精神科系から脳外科系までさまざまな計8つの事例を元に、どのように解釈していくのかについて分かりやすく例示されている。さらには、2項目ないし4項目だけから全体IQを推定する、簡易実施法の研究が掲載されている。また発達障害・頭部外傷・失語症・アルツハイマー・パーキンソンのそれぞれのWAIS-’Vに現れる特徴を挙げている。ただし、これらについては個別性が強いらしく、WAIS-’Vの指標で単純に判別することは難しいというか不可能であるという感じのようである。最後にはプロフィール分析を行う上での採用基準・採用根拠が付録として掲載されている。WAIS-’Vを解釈していく上では非常に参考になるところである。
WAIS-’Vを施行し、解釈していく上では本書は必須の本である。
WAIS-Rからの大きな変更点としては群指数が導入され、統計的な妥当性が向上した点がとくに注目される。また項目もいくつか追加され、多面的に能力・機能を捉えることができるようになったのは大きい。ただ、それによって施行時間が長くなってしまったのは仕方のないことと言えるかもしれない。
本書ではまずウェクスラー知能検査の歴史的経緯や理論的背景について概観し、その後解釈の手順を説明している。さらには、精神科系から脳外科系までさまざまな計8つの事例を元に、どのように解釈していくのかについて分かりやすく例示されている。さらには、2項目ないし4項目だけから全体IQを推定する、簡易実施法の研究が掲載されている。また発達障害・頭部外傷・失語症・アルツハイマー・パーキンソンのそれぞれのWAIS-’Vに現れる特徴を挙げている。ただし、これらについては個別性が強いらしく、WAIS-’Vの指標で単純に判別することは難しいというか不可能であるという感じのようである。最後にはプロフィール分析を行う上での採用基準・採用根拠が付録として掲載されている。WAIS-’Vを解釈していく上では非常に参考になるところである。
WAIS-’Vを施行し、解釈していく上では本書は必須の本である。