Paris: Eugene Atget: 1857-1927 (Taschen 25th Anniversary Edition) の感想
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参照データ
タイトル | Paris: Eugene Atget: 1857-1927 (Taschen 25th Anniversary Edition) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Andreas Krase |
販売元 | Taschen America Llc |
JANコード | 9783836504713 |
カテゴリ | Formats » Accessories » Journals » General |
※サンプル画像
購入者の感想
ここに観ることのできるのは、約100年前の飾らないパリの姿だった。
全体的にパリの下町を中心に撮影したせいか、汚く黒っぽい建物や路地、庶民向けの商店や貧しい物売りなど素朴な人々のポートレート写真などが中心。建物や路地を撮影した写真には、なぜか人影がない作品が多い。これらの写真は「花の都パリ」というイメージからは遠い。だがその分、当時の飾らないパリの庶民たちの姿や街角の姿を今に伝える貴重な記録というべき写真たちだと思う。
この写真が撮影された時期はちょうど欧州の帝国主義の絶頂期にあった時代だ。アフリカやアジアに進出して植民地化し、現地の人間を奴隷のように扱ったり富を搾取したりしていた時期だ。その時の欧州の庶民の姿や下町の嘘のない姿がここにある。
この写真でやっぱりどこに行っても庶民は貧乏だし汚い、ということが分かる。ヨーロッパの中心であるフランスの、しかも首都であるパリでもこの有様だ。
しかし現在のパリをはじめとするヨーロッパの街はどんな田舎であっても、きれいに整えられていて、アジェの写真で見るような雰囲気はなくなってしまっている。
第二次世界大戦後、ヨーロッパ人たちは自分たちの街をの戦後復興と共に美しく整えていった。(例えば1960年代のパリの大掃除によって建物に付着していた黒い煤をを洗い流した)それはヨーロッパの街の外観を必要以上に美しく見せることをしたのでないか、そんな感想をこのアジェの写真から思った。
もう見ることのできない100年前のヨーロッパの真実の姿に、我々日本人はここで出会うことができる。なんとも貴重な体験ができる写真集だろうか。
アート系写真としても評価されるべきなのだろうが、むしろ歴史的資料、19C末から20C初頭のパリの街や人々の本当の姿を知ることのできる記録としても評価されるべきと感じた。
全体的にパリの下町を中心に撮影したせいか、汚く黒っぽい建物や路地、庶民向けの商店や貧しい物売りなど素朴な人々のポートレート写真などが中心。建物や路地を撮影した写真には、なぜか人影がない作品が多い。これらの写真は「花の都パリ」というイメージからは遠い。だがその分、当時の飾らないパリの庶民たちの姿や街角の姿を今に伝える貴重な記録というべき写真たちだと思う。
この写真が撮影された時期はちょうど欧州の帝国主義の絶頂期にあった時代だ。アフリカやアジアに進出して植民地化し、現地の人間を奴隷のように扱ったり富を搾取したりしていた時期だ。その時の欧州の庶民の姿や下町の嘘のない姿がここにある。
この写真でやっぱりどこに行っても庶民は貧乏だし汚い、ということが分かる。ヨーロッパの中心であるフランスの、しかも首都であるパリでもこの有様だ。
しかし現在のパリをはじめとするヨーロッパの街はどんな田舎であっても、きれいに整えられていて、アジェの写真で見るような雰囲気はなくなってしまっている。
第二次世界大戦後、ヨーロッパ人たちは自分たちの街をの戦後復興と共に美しく整えていった。(例えば1960年代のパリの大掃除によって建物に付着していた黒い煤をを洗い流した)それはヨーロッパの街の外観を必要以上に美しく見せることをしたのでないか、そんな感想をこのアジェの写真から思った。
もう見ることのできない100年前のヨーロッパの真実の姿に、我々日本人はここで出会うことができる。なんとも貴重な体験ができる写真集だろうか。
アート系写真としても評価されるべきなのだろうが、むしろ歴史的資料、19C末から20C初頭のパリの街や人々の本当の姿を知ることのできる記録としても評価されるべきと感じた。