論理哲学論考 (岩波文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 論理哲学論考 (岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ウィトゲンシュタイン |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003368916 |
カテゴリ | 人文・思想 » 哲学・思想 » 西洋思想 » 西洋哲学入門 |
購入者の感想
~これまでさまざまな邦訳が試みられたが、明快、明晰という点では、断トツにすぐれている。日本語として読みやすく、訳語も考え抜かれている。難解かつ神秘的というイメージばかりが先行していたが、本書の登場でそうした神秘化はかなりのところまで取り払われるのではないか。バートランド・ラッセルの解説をなぜウィトゲンシュタインは拒否したのか、なぜ世~~界を語るのに論理空間や像といった概念を導入しなければなかったのか、といったことも訳者解説や充実した訳注で簡潔に説明しているし、「論理哲学論考」が一種の言語哲学であり、その可能性を極限まで追及した書物であること、後期哲学へ進む必然は本書の中にすでに示されていることなどが、明快に見て取れる。既存の訳で挫折していた人は、ぜひ一読をお進め~~したい。~