アニマルスピリット の感想

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タイトルアニマルスピリット
発売日販売日未定
製作者ジョージ・A・アカロフ
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492313985
カテゴリビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 » マクロ経済学

購入者の感想

良書だと思います。タイトル通り、資本主義の世の中でどう生きるべきか本質を語っている。物価変動、貯蓄と投資、雇用と失業、このあたりがメインになってきます。ケインズやフリードマンについても少し話を持ち出しています。
私個人は、ビジネスマンの視点、企業経営の視点、資本主義の創造性、少し意地悪な利己的な面について期待していたけど、案外その点は少なかったかも知れません。
ただし、私たちが生きる資本主義の世で作れる公平性や比較的わかりやすく事例を用意し、考えさせられるものでおすすめしたいです。

これまでの行動経済学を一般向けに解説した本は、それぞれのトピックに面白さはあっても、悪く言えば「こけおどし」的なものが多く、巷間言われている「面白さ」を感じることが、私にはできませんでした。一方、この本は、マクロ経済をテーマにした行動経済学書であり、また、行動経済学を踏まえたマクロ経済学書であるので、標準的な経済学との関係がよく説明されていて、「アニマルスピリット」の重要性、これからの分析の展望を知ることができます。現在の不況をテーマにしているので、より興味深く読むことができます。こちらの方でも、ありきたりの説明がなされているだけで総じて面白くない、現在の金融危機を扱っている本とは一線を画しています。
一方、個別の研究、実験にあまり踏み込んでいないので、これまでの行動経済学本のような楽しみは薄いかもしれません。アニマルスピリットのモデルへの導入のしかたも、この本だけではよくわかりません。
また、不況の処方箋について、日本でどれだけ参考になるのかがよくわからないのは結果的に残念ではあります。著者は現在の不況の中で貸し渋りを非常に重視していて、インフレ目標を設けることにも肯定的なようですが、これは日本とは環境が異なるように思われます。また、経済学が導く望ましい経済政策が世間の常識と異なるとき、何をすべきか、ということに触れていません。そういうことは難しいからなのでしょうか? そうであれば、たとえばインフレ目標のような政策などを実施するのは難しい、ということになります。
このような点を考慮すると、パーフェクトというわけではありませんが、経済学をあまり知らない人から、一通りの学習を終えた人まで十分に楽しめる本であると思われます。

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東洋経済新報社から発売されたジョージ・A・アカロフのアニマルスピリット(JAN:9784492313985)の感想と評価
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