立体のとらえかた (発見的教授法による数学シリーズ5) の感想

209 人が閲覧しました

1990年前後、著者は駿台予備学校の人気講師でもあった。浪人生に向けて、従来の単元別学習「縦割り学習」とは一線を画した、発想別学習「横割り学習」を提唱したシリーズの復刊である。

Gポリアなどの洋書数冊が底本であり、すべてがオリジナルではないが、大学受験業界に新風を巻き起こしたのは間違いない。

当時とは受験環境や教育課程が異なり、受験生には正直オススメできない。現役受験生には、同じコンセプトの東京出版『解法の突破口』をオススメする。近年の入試傾向に準じたコンパクトな内容に仕上がっている。したがって本書は指導者向けということになる。難関大の指導者にとっては得るものが大きいと思う。

最後に、このような受験参考書を復刊させる決断をした出版社に敬意を表する。