錯覚の科学 の感想

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参照データ

タイトル錯覚の科学
発売日販売日未定
製作者クリストファー・チャブリス
販売元文藝春秋
JANコード9784163736709
カテゴリ » ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 科学読み物

購入者の感想

アメリカの心理学者2人で書かれた本ですね。
タイトル通り、錯覚についての数多くの実験をしていて、その内容が1冊の
本でまとめられています。
元々英語の本ですが、英語版は『The Invisible Gorilla(見えないゴリラ)』の
名前の本のようです。

人は自分が考えている以上に錯覚を起こしやすいし、実際に起こしている
ことがこの本でよく分かります。

自信、知識、直感、などなど。
「確かに錯覚している。」と思えることもありました。

たとえば自信。
・弱いプレーヤーの方が強いプレイヤーよりも自信過剰になる
・内容にかかわらず、自信満々にしゃべると相手を納得させやすい
・リーダーになりやすい人は、その人が能力があるからではなく、他の人
 よりも先に答えるから。
こういうことが書かれてありました。どれも心当たりがあります。
自分に置き換えた場合、
「自分は自信過剰になりすぎていないか?」
「相手の話の内容で納得しようとしているのか?相手が自信満々な態度
だから納得しようとしているのか?」
「リーダーになりたい場合はとにかく先に答えてみる」
これらを注意して日常生活に使いたいと思いました。

●知識もその通で、
「自分が知っている」と思っていることは本当にその仕組を知っている
のか?単純に使い方を知っているのか?(たとえば車や電車、トイレなど)
常に「なぜそうなっているのか?」の疑問を持っておくことは大切だと新た
めて教えてくれます。

●直感について
直感が有効なときもあれば熟考での判断が必要になるときもある。
場面に応じて自分で使い分ける。

などなど、勉強になる実験とそれに関する考察がたくさん書かれていました。
特に上に上げた自信、知識、直感は自分も錯覚していないか?
日頃から疑問をもって陥らないように心がけたいと思っています。

面白かったです!!

 人間の脳には限界がある。後から考えれば明らかな詐欺にひっかかってしまったり、論理的に考えれば間違っている言説を信じてしまったり。これは頭にいいよとか、ボケ防止になるよといった話に飛びついたり。僕たちは、本当かどうかよりもわかりやすい話に飛びつく傾向があるらしい。こうした現象はすべて脳の認知力に限界があるからだ。本書の原題である「見えないゴリラ」も人間の注意力には限界があることを示している(この本を読んでからビデオを見るとゴリラに気付いてしまうのが残念)。ぼくたちは間違いやすくできているのだ。これは社会が急速に複雑になったのに対して脳の進化がついていってないのかもしれない。本書を読むいちばんの意義は、このぼくたちの脳には限界があるということを知ることだ。それによって、ぼくたちは謙虚になれるだろうし、だまされにくくもなる。逆に、人をだましたり、セールスに応用したりといったことも上手くなるかもしれない。平易な文章で書かれ、ときにユーモラスであるけれど、とても奥の深い本である。

 本書をとくに読んでほしいのは裁判に関わる人だ。目撃証言や自白さえもきわめてあてにならないということは肝に銘じてほしい。物的証拠が何一つない裁判は、たとえ被告が自白していようとも行うべきではないと思う。真犯人を見逃すよりも冤罪を生み出さないことの方が重要だから。

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