官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則 の感想

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タイトル官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則
発売日2017-12-11
製作者デヴィッド・グレーバー
販売元以文社
JANコード9784753103430
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学

購入者の感想

2章の終わりまで読んだ上での感想。この前の作品「負債論」の出来が素晴らしかっただけに、かなり残念な本。まず、一章、ここでは3っつのそれ自体、論考に値する直感が話の流れのままに次から次へと出てきて、論文として焦点を結んでいない。1、新自由主義は自らの官僚批判とは逆に返って官僚制を増大させている。(リベラルの逆説)2、被克服者は克服者の顔色を窺い、克服者の行動原理・感情の動きについて膨大な分析をしている。逆に克服者は被克服者がどういう人々なのか無知なまま。3、官僚制では個々の官使がいかに善意だろうが手段の肥大化と目的までの迂遠を増大させる。(構造的愚かさ)これらはそれ自体で論文を一つ書けるテーマだが、その結論を精緻化させるための分析がなされているように見えない。そして、無意識なのかアメリカ人的なユートピアという言葉に対する偏見(言われなき攻撃)が随所にさし挟まって気になって仕方がない。

2章、自分ならこれこそユートピアそのものと呼ぶ70年代までのSFの未来ビジョンが何も実現していないことをテーマとする。結論は概ね同意できる。就職して毎日無味乾燥な仕事に忙殺されるようになったら考える、社会人なら誰もが思う、もし人が真に自由を獲得してれば社会はもっと進化しているはずという直感が追及されている。

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