ガス・アンド・ミー の感想

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他愛のない話といってしまえば，それまでです。
特別なエピソードでもありません。
きっと同じような出来事が世界中には星の数ほどあるでしょう。
でもそんな星の中から特別な輝きを持つものも現れるのでしょう。
キース・リチャーズ。
彼がギターに興味をもった瞬間のお話です。

ペン書きのラフなスケッチにラフな水彩。
コラージュもあり。
表紙裏にはマラゲーニャの楽譜のコラージュ。
巻末にはほのぼのとした写真と共にキースの生い立ちや，この本に関する説明が載っています。
キース直筆のコメントも。
そしてCD。キースがナイロン弦で弾くマラゲーニャによって始まり，彼の語りへと続きます。
途中，ちょっとだけ聞こえるドラムの音はスティーブ・ジョーダン。豪華です。

正直なところ，他愛のない絵と他愛のない話なのですが，
それがキースのものであるということと，このCDによってどれだけ輝いたものになっていることか！
それが無数の星の中から選ばれし，伝説の男の力というもの。
大切にしたい本が増えました。
この本の良さがわかる人と，一度ゆっくりとキースのこと，ストーンズのことについて語り合いたいものです。
ギターを片手に。
ナイロン弦でマラゲーニャもいいけれど，そこはほら，5弦オープンＧのテレを持って。
ですよね。

ＰＳ．CD裏のセリフ。イカしてます。