Soft Landing (初回限定盤) の感想

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最初に感じるのピアノの音の良さ。
柔らかくも子供のように喜びに透き通るような音。
今回の録音にはいつもとは違うベヒシュタインというピアノをつかったそうです。
が、矢野さんが年を重ねたてきたからこそだせる豊かさも感じます。
前奏、間奏、などピアノのみのパートでの演奏は弾き語りシリーズのなかでも屈指。
言葉は要らない・・とばかりにピアノが語ってくれています。

歌詞もシンプルながらも深い味わい。
数々の経験を経てきた矢野さんならではのひとつの境地さえ感じます。
Soft Landingの歌詞 ,「抱きとめるから～」に感じる柔らかさの凄み。

[super folk song returned ]では 、名曲[ super folk song] のマサル君とミドリちゃんのその後も歌われています。
こちらの糸井重里さんの歌詞も素晴らしいです。
マサル君とミドリちゃんはどうなったでしょうか？

他の曲も粒ぞろい。
[かくれんぼの村]、子供に戻り、絵本を読んでいるような気分。まさに弾き、語り。
[Drivin’, Cryin’, Missin’ You]、なんかすごく聴きやすくてこのアルバムといえば、なぜか一番にこの曲が頭に浮かんできます。
[Wives and Lovers ]、矢野さんのJAZZYなところが炸裂！後半のピアノ演奏は圧巻。
[夕焼けのなかに]、「逢いたいよ.。」と繰り返されるシンプルな歌詞に、情感豊かなピアノの音がのって、
夕日の情景とともに逢いたい人の顔が、聴いている人には浮かんでいるのではないでしょうか。

全体的にシンプルで素朴な印象ですが、豊かで味わい深く、末永く聴けるアルバムになっていると思います。
例えるなら、高級なお酒のイメージですか。口あたりがすごくまろやかで飲みやすい。
スッといくのに、気づけばまた飲みたくなっている。
　
矢野さん、糸井重里さん、次の作品も期待していますよ。