証言・臨死体験 (文春文庫) の感想

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タイトル証言・臨死体験 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者立花 隆
販売元文藝春秋
JANコード9784167330118
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

このタイトルを見て「臨死体験を信じないのだな」と思われた方には申しわけありませんが、わたしは再生不良性貧血で一回、悪性リンパ腫で一回、臨死体験をしています。共通項目 ----- 光のトンネルやお花畑 ------ は出てきませんでしたし、「幸福感」もありませんでした。直径10m、深さ100mくらいの深くて湿った穴の内側の凹凸(地下5mくらい)に足を踏ん張って転落しないようにしていました。後日偶然ラーゲルクヴィストの『バラバ』を読んで、ラザロが死後の世界について話すくだりで、この感じに近いなと思いました。この『臨死体験』でも立花氏は次々と被験者を連れてきて「ほら、同じでしょう」と主張していますが、いくら積み重ねてもそこからの帰納的証明はできていない。どれも「 ad hoc 」な一致だという気がします。わたしの「反例」はどう処理されるのでしょう。
20年以上も前でしょうか、NHKが立花さんと河合隼雄さんが臨死体験について話す番組を流していました。立花さんに「うん」「ウム」「ふん」「うん」「うん」とひっきりなしに相槌を打つ癖があるのが気になりました。田中康夫という人にもおなじクセがあって相手から「俺、いましゃべってるんだよ」と叱られていました。

最後に、「地獄の黙示録」。最終シーンを監督が削除したことについて。「みんな平和の大切さに気付いて剣を捨てたのである」。立花隆氏と村上春樹氏がこの解釈で合意したと聞いたときは驚きました。マーチン・シーンがマーロン・ブランドを殺して神殿の階に姿をあらわし、血塗られた蛮刀を力無く捨てると、神殿前の信者達は静かに跪いて剣を置きます。彼らに武器を置かしめたのは「平和の尊さ」ではなく「新しい王への恭順」であるとしか、わたしには見えない。こういうことを言うと「まあ、どう思うかは『人それぞれ』だから」みたいな「潰し」が来るのですが、そんなことなら最初から皆で茶話会でもしておればよい。この削除の理由は「外圧」だ、としか考えられません。そうでないとフランス人のプランテーションにおける対話も切られたことと整合が、つかない。

以上です。

昔、NHKの番組で「臨死体験」をやっていた。
番組では自らが取材したことのほんのわずかしか伝えきれないことを
惜しく思った立花氏が、すべてを伝えたいと思って書いた著書が
「臨死体験(上・下)」だった。本書は、それに続くものである。

臨死体験というものは、実に多くの人が経験しているようだ。
番組終了後にも様々な体験談が寄せられ、多くの人がそれまで
人に話さなかった体験を話すようになった。

本書は、それらの体験をまとめたものであるが、
あえて有名人に多く焦点を当てて紹介している。
その方が、無名の人よりも説得力があると感じたためらしい。
私は臨死体験は実は体験者自身の「霊格」が体験の質を左右すると思っているが、
中でも木内鶴彦氏の体験が、本書では最も洗練された体験だと感じた。

・安田 伸(俳優)
・水上 勉(作家)
・邦光史郎(作家)
・志賀信夫(放送評論家)
・前田忠明(TVレポーター)
・佐野三治(ヨットマン)
・向井承子(ノンフィクション作家)
・北林谷栄(女優)
・永倉万治(作家)
・木内鶴彦(彗星探索家)
・大仁田 厚(プロレスラー)
・岡 ふさ江(ホームヘルパー)
・大熊武志(郵便局局長)
・佐藤正弥(大学教授)
・奥津浩美(主婦)
・山本江里子(ワープロ技術者)
・石田雅祥(紀和交通大阪支店長)
・中村のり子(『ふたたび愛をありがとう』著者)
・佐藤国男(機械設計技師)
・古口樹美(演歌歌手)
・宮内婦貴子(脚本家)
・天野そう一(元検察事務官)
・羽仁 進(映画監督)

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文藝春秋から発売された立花 隆の証言・臨死体験 (文春文庫)(JAN:9784167330118)の感想と評価
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