モスクワ攻防戦――20世紀を決した史上最大の戦闘 の感想

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タイトルモスクワ攻防戦――20世紀を決した史上最大の戦闘
発売日販売日未定
製作者アンドリュー・ナゴルスキ
販売元作品社
JANコード9784861822834
カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般

購入者の感想

 世紀の決戦である。良く持ちこたえたものだ。モスクワが陥落していたら、第二次世界大戦も全く異なる様相になっていたろう。
 ヒットラーの主義主張からして、侵略の本命はソ連であることをスターリンは知っていたはずである。独ソ不可侵条約を過度に信頼した天罰ともいえる。
 彼が対独戦の準備を全く行わなかったために、緒戦で自国民の犠牲を大きくした点は失点であろう。
 ヒットラーがムッソリーニの手助けをしてバルカンで足をとられたため、侵攻月が6月にずれたりしなかったら冬将軍の前にモスクワは陥落していただろう。因みにナポレオンも6月に侵攻したため当時のロシア帝国に負けた。教訓を生かせなかったわけだ。
 それにしてもゾルゲがせっかくヒットラーの侵攻戦略を事前に報告していたのに何もしなかったというのはなおさらひどい。これがバレルと失態が明らかになるので、ゾルゲを見捨てたのも罪が深い。
 ちょっと横道にそれてしまったが、我が国もアホである。こんなときに日ソ中立条約を結んで、スターリンがシベリアから寒さに強い精鋭軍団をモスクワ戦線に投入することに貢献し、そのせいもあり、モスクワは陥落しなかった。本当に我が国の外交は支離滅裂と言ってよい。ドイツは同盟国じゃなかったのか。ヒットラーもおバカな国と同盟を結んだものだ。
 とにかく様々な要因が複雑に絡まりモスクワは陥落しなかった。ドイツは冬の前にモスクワを陥落させるつもりで冬対策は全くしていなかったからだ。スターリンは運が良かった。
 この後、スターリングラード攻防戦、クルスク大戦車戦でも勝利する。
 モスクワ攻防戦で持ちこたえたのが転機であった。
 我が国はこの緒戦のドイツの快進撃をみて、いわゆる「バスに乗り遅れるな。」式で日米開戦に踏み切った。愚かな決定であり、このため、アメリカにやりたい放題されてしまった。敗戦国の弱みで言いたいことも言えない。これが今に至るも続いている。本当に我が国こそもう少し冷静に判断していれば、先の戦争は回避できたはずであり、モスクワ攻防戦の帰趨を現在でも一番影響を受けているのは、案外に我が国かもしれない。
 ここまで拝読いただきありがとうございます。

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