「moment on ice vol.2」フィギュアスケートぴあ 特別編集 (ぴあMOOK) の感想

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思わず表紙買いしてしまいました。
この表紙は反則ですよ…！これを表紙に持って来るとは、真央ファンの琴線を衝いていらっしゃる。
輝くような真央さんの笑顔が、本当にキュートな一枚♪この視線の先に佳菜子さんがいると思うと、余計に和みます。

本書は一言で言うと、立派な写真集です。記事媒体は全く無く、一冊丸ごと写真のみで構成されています。
まず面白い、珍しいなと感じたのは、写真のチョイスと掲載方法。
今年の2017 THE ICEに特化した内容になっていますが、各写真の隅に日付と時間が記載されています。
日付はよくありますが、時間まで記載されているのは珍しい。
例えば冒頭にはオープニングの写真が収録されていますが、バラード一番のスナップが「14：08：26」だとすると、
リチュアルダンスが「14：13：38」という具合で、秒単位でコマ切れしたスナップが載っています。
また写真のチョイスも非常に特徴的。
通常フィギュアの写真はスパイラル、フィニッシュポーズ、開始ポーズ、特徴的な振付の箇所など、比較的見栄えがして
スケーターが魅せる表情を捉えた写真が多いと思いますが、本書は少々異なります。
見栄えが良い写真ではなく、アスリートの一動作を捉えた写真が多いですね。何て言うんでしょうか…スポーツ競技としての一枚とでも言いましょうか。
フィギュアの芸術性というよりは、人間の躍動感を前面に押し出した写真という印象が強いです。
よって写真によっては、もう少し綺麗な表情で写っている写真を選んでくれても良いのに…というような物もあります。ただそれが逆に、返って新鮮味もあります。
その中でも特に気に入ったのは、2016年世界選手権での蝶々夫人のラストポーズの一枚。
真央さんのホッとしたような表情に、氷の上に膝を付いた美しいポージング。ラベンダー色の可憐な衣装が背景の氷に映えて、
まさに氷上のオペラを思わせるような一枚。リンクに刻まれているエッジの跡や氷の削りカスまで含めて、まるで一枚の絵画のようです。
「愛は翼にのって」の、リンクに跪いて天を仰ぐ写真も素晴らしい。