恩讐の鎮魂曲 の感想
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参照データ
タイトル | 恩讐の鎮魂曲 |
発売日 | 2016-04-22 |
製作者 | 中山七里 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 |
購入者の感想
シリーズ3作目にして名実ともにピークを極めた作品。前2作では隠されていた真実も明らかにされ、稲見や御子柴のいびつなキャラクター設定にも違和感なくうべなうことができ、ストーリーに浸ることができる。これが「良い小説」というものです。いわばこれまでの2作が上巻、中巻で、これが下巻という大作。そういう意味では、この本だけをいきなり読んだって興がそがれるだけですよ。きちんと1作目から順序立てて読みましょうね。にしても、「またしても止まらない、どんでん返し!!」という惹句のなんと軽薄で皮相的なことよ。この緻密なストーリーの組み立てを単なる虚仮威しの「どんでん返し」としか表現できない出版サイドにあきれるばかり。それではこの「良い小説」をおとしめるだけだということに気がつかないのですか。それに「初歩的な勘違い」が目につくと威張らんばかりに指摘するレビュアーの質の低さにもうんざりしますね。そういうのを「木を見て森を見ない」というのですよ。