枝雀落語大全(31) の感想

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CDとは関係ないことですが、若い頃の小米時代の東ひなこ、とのやりとりなどを懐かしく思い出しました。

『愛宕山』（平成６年６月収録）
良くライバルと言われた古今亭志ん朝さんの思い出話が掲載されています。
枝雀さんの芸に対してのとてつもない勉強ぶりが伺われてとても興味深く読ませていただきました。
志ん朝さんは芸術家肌の落語家と枝雀さんを捉えています。
自分は芸人であり、枝雀さんのような人は落語の世界には滅多いない人だと。
『愛宕山』は、４０分を超す大作ですけど、枝雀さんの落語はまったく飽きさせません。
ディティールに笑いが散りばめられていて、時の経つのを忘れてしまいます。
いつまでも聴いていたいという気持ちが強まってオチでは、本当にオトされてしまいます。
この口演を聴いていて、枝雀さんの笑い方が実に印象に残りました。
他の落語でも一緒なんですけど、耳に残ったと言いましょうか。
大阪商人は商人の典型になるのでしょうけれども、ここではパッと大金を使う豪遊が登場します。
お金の不思議さでもあります。
お金を使うのが気持ちが良いと語っているんですね。
落語というのは、不思議なほど人生の極意を封じ込めています。

『一人酒盛』（平成７年５月収録）
お酒好きの枝雀さんらしい酒ネタです。
酔っ払いというのは、傍目には迷惑でありますが、少し遠目に見ますとおかしな存在です。
酒はいろんな事件の原因にもなりますが、人間の生活に不可欠なものであることは歴史が教えてくれています。
元々江戸落語だったそうです。