反日プロパガンダの近現代史:なぜ日本人は騙されるのか の感想
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参照データ
タイトル | 反日プロパガンダの近現代史:なぜ日本人は騙されるのか |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 倉山満 |
販売元 | アスペクト |
JANコード | 9784757222694 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
日本という国の内外に潜む、日本を貶め、弱体化したいと願う人々の手口を暴くとともに、彼らの行動の裏に隠された真の狙いを見抜く心得を説く一冊。出版の時期からして、恐らく本書は『歴史問題は解決しない』と同時並行的に書かれたと思われ、あの本と比べると、いささかの筆の乱れも見られないではないものの、日本人には自覚しにくい日本人自身の弱点を指摘する内容は、まさに著者の真骨頂が発揮されたものと言える。
本書を読み、痛感したのは、日本人が、相手を疑って掛かるということをしようともしない、如何にお人好しな国民であるか、ということである。蓋し、この点は、日本人と日本人以外の全ての人間を隔てる決定的な違いと言っても過言ではないであろう。日本人が思い付くプロパガンダは、本書でも繰り返し取り上げられている今回の消費税増税のように、精々、自分のやりたいことを既成事実化して押し切る、というくらいのことであり、Aを貶めるためにBを利用するとか、自らの利益を図るためにAとBを仲違いさせるといったことを仕掛けたり、自らの非に蓋をして相手を攻撃するとか、事実無根で相手を攻撃するとかいったことを実践する人は、皆無と言っていいであろう。しかし、日本人を除く全ての人間にとっては、これらのことは朝飯前であり、だからこそ日本人は、彼らの真意を見抜けず、また、彼らと同じ行動を取ることが出来ないのである。
第三章では、明石元二郎と石井菊次郎という明治時代の名外交官が紹介されているが、彼らとて、外国人と同じ土俵で闘ったわけではなく、持ち前の日本人らしさで国際社会を生き抜いたのである。「日本人がタレーランの真似をしては駄目だ。」という石井の言葉は、示唆に富むものと言えよう。
また、著者は、「やりたいことをやる。」「問題があるなら解決しなければならない。」と考える、保守と呼ばれる人たちの直情径行の振る舞いにも苦言を呈している。正しい行動が実を結ぶとは限らないし、如何に敵に打撃を与えるかという戦術を練るという或る種のずる賢さも重要だ、というわけである。この辺りは、新刊の『保守の心得』で縦横に論じられているものと期待している。
本書を読み、痛感したのは、日本人が、相手を疑って掛かるということをしようともしない、如何にお人好しな国民であるか、ということである。蓋し、この点は、日本人と日本人以外の全ての人間を隔てる決定的な違いと言っても過言ではないであろう。日本人が思い付くプロパガンダは、本書でも繰り返し取り上げられている今回の消費税増税のように、精々、自分のやりたいことを既成事実化して押し切る、というくらいのことであり、Aを貶めるためにBを利用するとか、自らの利益を図るためにAとBを仲違いさせるといったことを仕掛けたり、自らの非に蓋をして相手を攻撃するとか、事実無根で相手を攻撃するとかいったことを実践する人は、皆無と言っていいであろう。しかし、日本人を除く全ての人間にとっては、これらのことは朝飯前であり、だからこそ日本人は、彼らの真意を見抜けず、また、彼らと同じ行動を取ることが出来ないのである。
第三章では、明石元二郎と石井菊次郎という明治時代の名外交官が紹介されているが、彼らとて、外国人と同じ土俵で闘ったわけではなく、持ち前の日本人らしさで国際社会を生き抜いたのである。「日本人がタレーランの真似をしては駄目だ。」という石井の言葉は、示唆に富むものと言えよう。
また、著者は、「やりたいことをやる。」「問題があるなら解決しなければならない。」と考える、保守と呼ばれる人たちの直情径行の振る舞いにも苦言を呈している。正しい行動が実を結ぶとは限らないし、如何に敵に打撃を与えるかという戦術を練るという或る種のずる賢さも重要だ、というわけである。この辺りは、新刊の『保守の心得』で縦横に論じられているものと期待している。
商品説明にある分かりやすいプロパガンダだけではなく
戦国大名達が使ったプロパガンダや明治期の日本外交、
マルクスの手口、キリスト教の宣教などプロパガンダの
様々な実例が紹介された後、筆者自身の体験を交えた
プロパガンダに勝つためのヒントが示されています。
上には256ページとありますが実際には288ページあります。
念の為。訂正して欲しいけどそれはさておき、情報が氾濫する
この世の中においてこそ、歴史や過去の例を学ぶ事により
そこに隠れた悪意を見極める目を養う必要性を痛感しました。
真相はコレでしたと終わってから言われても、後の祭りです。
のんびりと構えていて、巧妙なプロパガンダに気付かず
敵に塩を送っていたなんて事になりたくない人の必読書です。
戦国大名達が使ったプロパガンダや明治期の日本外交、
マルクスの手口、キリスト教の宣教などプロパガンダの
様々な実例が紹介された後、筆者自身の体験を交えた
プロパガンダに勝つためのヒントが示されています。
上には256ページとありますが実際には288ページあります。
念の為。訂正して欲しいけどそれはさておき、情報が氾濫する
この世の中においてこそ、歴史や過去の例を学ぶ事により
そこに隠れた悪意を見極める目を養う必要性を痛感しました。
真相はコレでしたと終わってから言われても、後の祭りです。
のんびりと構えていて、巧妙なプロパガンダに気付かず
敵に塩を送っていたなんて事になりたくない人の必読書です。