ドラキュラ [DVD] の感想

201 人が閲覧しました
アマゾンで購入する

参照データ

タイトルドラキュラ [DVD]
発売日2009-11-04
監督フランシス・フォード・コッポラ
出演ゲイリー・オールドマン
販売元ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
JANコード4547462061768
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » ホラー

購入者の感想

 フランシス・フォード・コッポラ監督が『ドラキュラ』を映画化する、と聞いた時、「何で今頃、それもコッポラが?」と、少々疑問に感じたことがありました。概して一段格下のように見られやすい怪物映画を、今や世界的巨匠と呼ばれるこの監督が、何故、今、敢えて自らの手で撮ろうと考えたのか。その答えは、一見してすぐに判りました。見終わって最初に思ったのが「ああ、これ、恋愛映画だったんだな……」という、妙に心地良い納得だったのです。

 物語の本筋は、原作に忠実に沿って展開して行きます。各場面にふんだんに取り入れられた特殊撮影や特殊メイク、独特な美的表現の数々には、見る者をぐいぐいと引き込んで放さない凄まじいばかりの力があります。違うのは、監督が意図的に盛り込んだ、原作には無い、しかし重要な新しい設定――即ち、伯爵とミーナとの、四百年の時を超えた恋愛劇と、そのミーナの愛情による伯爵の魂の最良にして最高の形での救済――これでした。

 深読みをすれば、真実の愛、至上の愛というものは、時代も宗教も超えた所で、神によってもなし得ぬ奇跡を導くものである、或いは、人というものは、全てを突き詰めた最終の段階には、至高の存在(=神)の力によってではなく、自らの育み得た「他者を愛する力」によって、自らをも他者をも、最良の形で生かし合い高め合うことが出来る――人というものの可能性、その持つ力、愛の力の限りない可能性、その可能性を信じようとする思いが込められた、ある意味での人間讃歌とも取れる作品である、と言うことも出来るのではないでしょうか。原作とはまた別物の、しかし確かな本物として存在するもう一つの "ドラキュラ" を、コッポラ監督は見事に創造した、と言い切っても決して過言ではないような気がします。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

ドラキュラ [DVD] を買う

アマゾンで購入する
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントから発売されたゲイリー・オールドマンが出演のフランシス・フォード・コッポラのドラキュラ [DVD](JAN:4547462061768)の感想と評価
2018 - copyright© アマゾン通販の感想と評価 all rights reserved.