SFマガジン700【海外篇】 (ハヤカワ文庫SF) の感想

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参照データ

タイトルSFマガジン700【海外篇】 (ハヤカワ文庫SF)
発売日販売日未定
製作者アーサー・C・クラーク
販売元早川書房
JANコード9784150119607
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

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購入者の感想

 1959年の創刊の「SFマガジン」、私も学生時代にずいぶん愛読していました。社会人になってからはとんとご無沙汰していましたが。ついに創刊700号に達したそうで、それを記念する集大成的アンソロジー「SF700」の海外篇と日本篇が編まれました。まず海外篇を読んでみました。なんとオール初収録で12編。編者は山岸真氏。彼の手腕が光るチョイスのうちから以下いくつか寸評を。

「遭難者」 アーサー・C・クラーク
  太陽に生息する希薄で巨大な生命体が黒点爆発で吹き飛ばされ、弱りつつ地球の大西洋に落ちてしまう。その生命体のはかなくも悲しい最期と、それを偶然見届ける二人の人間の驚き。いかにもクラークらしい、豊かな科学的知識と想像力が融合した、1947年という発表年度が信じられないハイレベルな佳作。

「危険の報酬」 ロバート・シェクリイ
  「人間の手がまだ触れない」でファンを魅了したシェクリィが、見事な手際でマスコミと視聴者の堕落を予見した社会風刺SF。志願制自殺法が施行されたことに端を発するTV局の暴走番組。一定時間ひたすら逃げ続けないと殺される企画に応募出場した男が知ったその内実と視聴者の本心は。。。殺されることはないにせよ、今こういう風な番組ってありますよね。1958年に予見したシェクリィの慧眼に脱帽。そしてこの作品を発掘した山岸真に拍手。

「夜明けとともに霧は沈み」 ジョージ・R・R・マーティン
  ある惑星。地球とは比べ物にならない壮大な霧海。朝は降霧、夕は昇霧が目を楽しませる。そんな光景に魅せられたサンダースという男が霧中楼閣ホテルを経営している。しかし、観光客のお目当てはその霧ではなく伝説の霧魑魅(きりすだま)と呼ばれる魔物。それを迷信だと証明するための調査団が訪れて。。。拍子抜けするくらい静かな物語なのですが、深い余韻を残します。作者のことはほとんど知りませんでしたがこういう作風は好みです。

「ホール・マン」 ラリイ・ニーヴン

上質の懐かし系アンソロジー しみじみ読めばSFマガジンの創刊を待ちかねてかょった学生街の小さな本屋を思い出す そういえばあれも懐かしいこれも読み返したいと 押入れに古いSFマガジンを発掘に繰り出そうともくろんだりしてなかなか楽しい一冊である あれが入っていてもよかったんじゃないかこれもすてがたいのにという思いはあるがそれは押入れ探検隊の発掘作業に待つことにしよう ちょっとの間時を忘れさせてくれるこの一冊 傍らのグラスに満たすのは古いブランテーでも梅酒でもよい SFに還ろう  

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