日本人ルーツの謎を解く―縄文人は日本人と韓国人の祖先だった! の感想

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タイトル日本人ルーツの謎を解く―縄文人は日本人と韓国人の祖先だった!
発売日販売日未定
製作者長浜 浩明
販売元展転社
JANコード9784886563439
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

 日本人は東アジアの最後進民族。紀元前三〇〇年頃に稲を持ったボートピープルがやって来るまで、日本列島は「縄文時代」という闇の中にあった。大陸や半島の先進性に比べて、日本は狩猟採集生活を何と八千年も続けていた。文明も日本人も起源はみな半島経由。司馬遼太郎や山本七平は著作の中でそう語る。
 分子人類学とはDNA解析により人類の起源を明らかにできる学問だ。今ではミトコンドリアDNAから女性の、Y染色体DNAから男性のルーツが解明できる。稲のDNAやプラントオパールの解析も進んだ。いつ頃どこからどのように稲作が伝わったかは既に決着済み。日本全土で遺跡が数多く発見されたことと質量分析機の導入により、考古学も格段に進んだ。言語学の研究から日本語の形成過程と成立年代が推定できるようになった。これら研究の成果をマクロな視点で統合し判断することで、日本人の起源と有史以前の歴史が解き明かされる。
 日本では、すでに一万六千年前に世界最古の土器を造り、九千年前に世界最古の漆器を造り、四千五百年前には高床式建物を精巧に組み上げ、巧みな航海術により伊豆諸島の黒曜石を八千年前に本州に運んでいた。日本の米作りは、何と六千年前縄文前期から途切れることなく続いていた。しかも三千年前には灌漑設備も整った水田稲作がなされていた。分子人類学的には、日本人の祖先は一万年以上にわたる列島の主人公、縄文人だった。弥生人が縄文人を滅ぼし日本人のルーツになったという説は否定された。逆に、韓国人の一部にも縄文人DNAが存在する。日本語は今から約五千年前に成立していた。北方(樺太、沿海州、シベリア東端)ツングース系の人々が南下して北海道、東北、関東地方を中心に住みついた。南方(東南アジアなど)オーストロネシアン系の人々が北上して沖縄、九州から近畿地方にかけて住みついた。その二つが交流することから、言語的混合が起こって日本語が誕生した。これらが「歴史的真実」だ。

縄文人は、純日本人だったが、半島から渡ってきた弥生人によって、新たな日本人になった。皇室はそんな征服の名残である。なぜなら、稲作は・・・、鉄器は・・・、銅鐸は・・・、古墳は・・・。
半島人は、そもそもモンゴル平原の向こうからやってきた騎馬民族であって・・・、だから文明を・・・。

というような俗説は広く流布しており、某政党の最高実力者といわれる人物は、このことをとくとくと、隣国の大学で語り聞かせて帰ってきたらしい。

しかしながら、こういうのが常識になったのは、わずかにここ60年間のことに過ぎない。しかし、これに異議をはさもうものなら、やれ右翼だ、やれ国粋だ、やれ皇国史観だと、猛烈なバッシングであった。

ところが、韓国にもある前方後円墳は、日本の古墳時代の「後期」のものだとわかったり、韓国の稲作は、日本の稲作よりも「新し」かったり、このような「事実」が次々と判明している。

本書は、このような事実を丹念にひろい、人のDNAの分布なども踏まえて、縄文人こそが、日本人と朝鮮人の共通の祖先であることを立証している。隣国の人々と話をする前に、とりあえず、この本くらいは読んでおきたいものである。

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