標準組織学 総論 第5版 の感想

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参照データ

タイトル標準組織学 総論 第5版
発売日販売日未定
製作者藤田 尚男
販売元医学書院
JANコード9784260015318
カテゴリジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 基礎医学 » 組織学・発生学

購入者の感想

日本の組織学教科書の最高峰。記載がしっかりしていて、写真や模式図、スケッチも最高の教科書です。ただし、総論・第4版では、やや内容が古く感じたり、フォント、レイアウト、装丁などにも古さを感じるようになっていました。それが、この第5版で新しく生まれ変わりました。名著復活と言ってもいいでしょう(無論、総論・第4版もすばらしい本だったのですが)。

旧版と比べ、紙がよくなりましたし、写真の解像度も上がっています。このため、写真やスケッチ図を旧版よりも小さくすることが可能になったようで、ページ数はほとんど変わりませんが、内容的にはたぶん20%増しぐらいになっています。それでいて値段は下げています。著者と出版社の努力を感じました。改訂をされたのは、北大の岩永敏彦先生。「カラーアトラス組織・細胞学」 医歯薬出版 (1990)を書かれている方です(実はこのアトラスも良書)。章立てを替え、支持組織を結合組織とあらためたり、第1章の技術的なことは巻末に持って行ったりと工夫が見られます。ハードカバーだった本をソフトカバーにしているのも好印象です。軽くなりましたし、読みやすくなりました。さっそく、通勤に持ち歩いて、少しずつ読み進めています。

組織学で「すばらしい」という時のチェックポイントを整理しましょう。ひとつめは写真です。組織切片はどういう方向で切るか、どういう染色をするか、どういう組織像を選ぶか、どういう写真を撮るか、などいくつものステップを経て、1枚の写真ができてきます。なるべく典型的なもので、わかりやすいこと、切片としてきれいであること、が教科書には必要ですが、これが相当に難しい。標準組織学は日本の組織研究者の写真を提供してもらって、作っているので、本当によい写真のオンパレードです。

2つめのポイントは記載です。わかりやすく、内容が深く、正確であること。3つめは模式図。組織の構造を立体的に表現したり、マクロ的な構造を示したりするには模式図が必要なのです。4つめはスケッチ図。これは実習などのスケッチのよいお手本になるからです。

本書はこうしたポイントのほとんど全てを最高レベルでクリアしています。旧版を持っている読者が躊躇せず買いたくなる本だと思います。各論・第5版が待ち遠しいです。

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