アメリカは食べる。――アメリカ食文化の謎をめぐる旅 の感想

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参照データ

タイトルアメリカは食べる。――アメリカ食文化の謎をめぐる旅
発売日販売日未定
製作者東 理夫
販売元作品社
JANコード9784861825439
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

食やカントリー&ウェスタンの歌詞を紹介しながら、「アメリカの誕生」をひもといていく本。
著者はアメリカを車で移動し、様々な人と出会う(著者の言う“地に足をつけて生きている人々”―まかり間違ってもウォール街のカリスマトレーダーなぞは登場しない)。

出会った人から聞いた、たとえば

「ソウルフードは売り物にはならない、してはいけない」とか、

ミシシッピ周辺も昔とは変わりましたか? という著者の質問に答えて、
「ちっとも変わらんよ」と彼は言った。「こっちから流れてきて、あっちに流れていく」とか、

深いような深くないような、でも何となく惹かれる台詞を著者は記します。

そして、スープをはじめ様々なアメリカの食を食する。

しかし、本書は音楽と食の情報満載のお気楽な食べ物紀行ではないです。
そもそも食が人間の営みである以上、お気楽で済むはずがないということもあるけれど、本書の主眼は人間の営みである食を通してアメリカの誕生、人はいかにしてアメリカ人になったのかを考察することにあるからです。

国には国の創建神話があります。アメリカも例外ではありません。
アメリカはピルグリムファーザーズがやって来てアメリカになったというのがその神話です。
そして、移民を受け入れ発展してきたという神話もあります。
歴史上、ピルグリムファーザーズも移民による国家形成も否定はできないでしょう。しかし、それは神話なのです。あるいは、その受け止め方が神話のベールをまとっていると言った方がいいでしょうか。
本書はアメリカ創建神話の非神話化の試みです。
それを本書では、お気楽では済まない食という営みの視点で展開していきます。

移民たちは海を越えて新大陸に来なければなりませんでした。新大陸で生きるためには、そこで手に入るものを食べるしかありません。故国であるイギリスやドイツ等々で普通だった食生活は変わらざるを得ません。

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