シップファイナンス―船舶金融概説 の感想

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シップファイナンス（＝船舶金融）は極めて限定的なマーケットで、各金融機関が個別の基準に基づいて行ってきた分野である。一方で、プロジェクトファイナンス、ノンリコースローンをはじめとする金融商品の源泉でもあり、極めて歴史の旧い手法でもある。本書は、かかる性質を持つ分野の体系化を模索しており、わが国初の試みと言える。整理建てられた構成は評価に値する。部分的には踏む込み不足の感（例：船社・船主分析論点、シップファイナンスの今後の展開）もあるが、入門書という性格からは致し方なく、今後改訂されるなかで充実されることを期待している。