赤ひげ診療譚 (新潮文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 赤ひげ診療譚 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山本 周五郎 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101134062 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
これは紛れも無く、青春小説の傑作なのです。タイトルに「赤ひげ」とあるが本書の主人公はあくまで青年医師である。赤ひげ先生は青年医師が成長していく過程で様々な影響を与え続けていく。初めは反発していた青年医師保本も赤ひげ先生の考え方、生き方に感銘し、自分の進路を見つけていく。そこには自分の受けた過去の傷をも乗り越える、強い意志が生まれるのである。つまり、青春の課程をじっくり見せられるのである。これこそ青春小説である。人間の成長過程を見ることはなんと素晴らしいことか。自分の青春と比較してしまい、卑屈になってしまうかもしれないが、そんなことはない。青春とは一人一人違うものだし、その価値も人それぞれ違うものである。恋愛しなくてもいいよ。友達いなくてもいいよ。みんなと同じことすることないんだよ。でも、本書のような青春ど真ん中の物語は、誰にでもなんらかの感動を与えてくれる。卑屈にならず、ただ感動すればよい。そんな物語です。
各短編には結末が書かれていない。みんな想像すればいいのである。自分だけの「赤ひげ診療譚」が出来上がるはずである。
各短編には結末が書かれていない。みんな想像すればいいのである。自分だけの「赤ひげ診療譚」が出来上がるはずである。
「赤ひげ」の名前は聞いたことがあっても、実際に元となる本を読んだ人は少ないのではないでしょうか。読んだ気になっていて。私もその1人でした。
主人公である保本の成長を主軸として、医療とは何か?生きていくとはなにか?を説いていきます。もとは雑誌に連載していたこともあり、短編風の連作ですので大変読みやすいです。
この世知辛く、信ずるに足るものがない中での人の生き方、関わり方はどうあるべきか?ということを考えている私ですが、山本周五郎氏は以前からその道しるべを提示してくれていたのかと、出会いに感動してしまいました。 もっとはやく読めば良かった。 もっとどんどん読んでいきます。
主人公である保本の成長を主軸として、医療とは何か?生きていくとはなにか?を説いていきます。もとは雑誌に連載していたこともあり、短編風の連作ですので大変読みやすいです。
この世知辛く、信ずるに足るものがない中での人の生き方、関わり方はどうあるべきか?ということを考えている私ですが、山本周五郎氏は以前からその道しるべを提示してくれていたのかと、出会いに感動してしまいました。 もっとはやく読めば良かった。 もっとどんどん読んでいきます。