ソロモンの偽証　前篇・事件 [DVD] の感想

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原作はDVDとは直接関連しないのですが、群像劇の映像化は盛り上がりません。映画には不向きです。
効果音として、静かなシーンに人の靴を擦る音、服の擦れなどの音響がやかましいです。気に障るほどです。どんな音響がこれでOK出しているんでしょうか。
音楽は昭和です。場面と合わない曲も数多く。はっきり言って、これだけ邪魔をする音楽なら、無いほうが盛り上がりますし、実際音楽のないシーンの方が緊迫感がありました。
演出は、ひどいの一言です。緊迫感を持たせるためにホラーのようなライティングや演出を入れたかと思うと、薄い青春茶番劇コントを始めたりします。賛否あれど、「告白」での中島信也監督の一貫した演出などはありません。ブレブレに振れているし、基本うまくないです。

作品通して、学級裁判を大事にしました、というだけの作品です。
緊迫感を出したかったら、2時間程度にまとめて、二部作などにするべきではないです。
各所にベテラン制作者のダメなところが見えて、近年まれに見るがっかり度合いでした。
これが面白いと思った方は、映画の話をしないほうが世の中のためになるでしょう。

日本映画がどうしてダメなのかを知りたい人には、おすすめの一作です。

　徹夜して読むほど面白い原作も、映像化されると、失望するものがほとんど。
　だから、この作品もあまり期待していなかったのだが、思いのほか良かった。
　特に、主役を演じた藤野涼子の演技力が素晴らしい！
　「自分たちだけで裁判をやる」と決めた時からの力強さに惹き込まれた。
　原作のイメージとは異なるが、黒木舞も上手い。
　「口先だけの偽善者」…心が痛くなる言葉です。