ハンドブック消費者〈2014〉 の感想

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　消費者行政に関する政策や現在の制度の，どちらかといえば消費者より行政職員向きという感じの包括的な資料です。
消費者行政は、行政の行う様々な行政のうち消費者に関わるものをいいます。でも、今日の行政の大部分は消費者に関わります。私の実感では国の行政のうち60％くらいは消費者行政になる、といってもいいくらいです。ですから広汎にわたり、把握するのも困難。このハンドブックでも、食品や虚偽表示から、消費者金融、さらにはマンションや 住宅問題まで扱っています。でも、このように範囲が広範であっても、消費者としては、どのような保護制度があり問題が生じたらどこに問い合わせればいいのかを知っておくことは必須です。本書は数年に1回程度の発行ですから、出るたびに購入してもいいのではないでしょうか。
　官庁が発行する書籍らしく，いかにも素っ気ないデザインですが中身は充実。どういう商品にはどのような規制があり，問題が生じた場合はどこに連絡すればいいかをまとめて記しています。たとえば、様々なJASマークにはどんな意味があるか，食品の原産国表示をしなければならない食品は何か，など。ですから、一般消費者としても，何かあればすぐ調べるのに重宝。
　デザインに金をかけていない分だけ安価なのも魅力。382ページで税込648円。新書より安く，内容は新書の２〜３倍はあります。国民生活センター発行の「暮らしの豆知識」シリーズは，一般消費者に現在の相談状況やその対処法をわかりやすく説明していますが，本書は，それより少し高いだけで数倍充実した内容です。暮らしの豆知識が初級とすれば，中級・上級消費者向け。
　ただ購入できる場所が，基本的には官報販売所か大書店に限られるのが難点。アマゾンでは新刊は取り扱っていないのですか？(─と書いたら扱ってくれるようになりました。よかった。)
　その場合でも、都道府県庁や市役所の売店で購入できる場合が多いので，行く機会があれば確認してください。