Wonder Future(初回生産限定盤)(DVD付) の感想

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タイトルWonder Future(初回生産限定盤)(DVD付)
発売日2015-05-27
アーティストASIAN KUNG-FU GENERATION
販売元KRE
JANコード4560427286518
Disc 1 :Easter/復活祭
Little Lennon/小さなレノン
Winner and Loser/勝者と敗者
Caterpillar/芋虫
Eternal Sunshine/永遠の陽光
Planet of the Apes/猿の惑星
Standard/スタンダード
Wonder Future/ワンダーフューチャー
Prisoner in a Frame/額の中の囚人
Signal on the Street/街頭のシグナル
Opera Glasses/オペラグラス
Disc 2 :Easter/復活祭 (MUSIC CLIP)
Standard/スタンダード (MUSIC CLIP)
Recording Documentary @ Studio 606 & Rock Falcon Studio
カテゴリ » ミュージック » ジャンル別 » J-POP

購入者の感想

音源だけを聴いた最初の印象は、音が日本で録られたものと全然違う!でした。
楽器の響きがこんなに違うとは、スタジオも楽器の一部なのだとつくづく感じさせてくれました。
今までどちらかというとブリティッシュ・ロックの影響が大きいアジカンが(特にゴッチ)、アメリカンロック(が一概にいいかどうかは別として)の方向へ向かっているのは新鮮でした。
この方向性で水を得た魚になったのが、潔さんと建さんだったのではないのでしょうか。インタビュー等を見るとこの2人がきゃっきゃきゃっきゃと曲作りをしていて、ゴッチがボツにしそうになったところを、意見を通したのもあったそうです。
オペラグラスのリフ(ごっちがちゃうちゃうちゃちゃちゃとバカにしてましたが(笑))がそうらしく、個人的にはこの曲のださカッコよさが好きなので残してくれてありがとう!という感じです。
ゴッチもゴッチでEasterだとかEternal Sunshineを最初ゴッチのギターだけで始まるとかこれまであまり無かった気がした。

歌詞は、人によっては絶望的にも感じられるし、前向きにも捉えられるような、解釈の幅を持たせようとしている印象でした。
前作のランドマークがあいうえお作文だとか、A-Zだとか、数字しばりだとか、喜怒哀楽だとか、言葉遊び的なところがあったのに対して、今回は少しストーリー性がある歌詞が多かった印象です。Eternal Sunshineなんて、ストレートなラブソングにも聴きようによっては聴けてしまう。その中でゴッチの歌詞は音の響きの良さだとか、韻を踏んでいるので、歌いやすい。

Wonder Futureじゃなくて、Opera Glassesをアルバムの最後に持ってくる所が今までにないくらいこのアルバムをポジティブにしていると思う。
この4人で鳴らす音が特別だということをはっきり感じさせてくれて、次のアルバムも楽しみにさせてくれる。

バンドとして再度出発するきっかけをこのアルバムで見付けたからこそ”復活”して、次は何処へ行こうか”オペラグラス”を覗いているのだと思う。

今作の詞について”政治的”だと批判しているレビューが多いようなので、詞についてだけ一言言いたい。
音については近くのCDショップに行って、各自試聴して下さい。
そもそも今作で”政治的"な響きのある詞は「芋虫」ぐらいしかない。それも、アジカンの全楽曲(一部を除く)を作詞している後藤が、
「君」と「僕」の半径5Mの世界から離れて、もう一つの世界である「社会」について詞を書くようになった『ワールドワールドワールド』に収録されている「No.9」や「惑星」の方が、よっぽど”政治的”だ。震災後に楽曲が作成された『ランドマーク』に比べれば、明らかに今作の”政治色”はトーンダウンしているのが分かる。
後藤がWonder Futureの作詞で試みようとしているのは、”政治的”批判、問題提起ではない。

タイトルのWonder Futureは、明るい未来、素晴らしい未来(Wonderful future)とは限らない、何が起こるかわからない未来を意味している。
ジャケットがいつもの中村佑介の絵ではなく、なにも描かれていないのも、不確かな未来を象徴したものだろう。
待ち受ける不確実な未来についての、不安、期待は、表題曲の最後の一節によく表れている。

“霧の先にどんな未来が待っていたって もう漕ぎ出してしまったんだな”

それぞれの曲において、”霧の先に”待ち受ける不確実で多様な未来について描写していきながら、本作は進行していく。
「Easter」の退廃的な未来、「芋虫」、「猿の惑星」みたいなディストピアSFチックで暗澹たる未来をBad Futureの一例として提示する一方で、その他の曲ではどこか物悲しく、エモい歌詞が多いが、最終的には未来への希望を歌う。「スタンダード」なんて未来に向かって一歩踏み出す人への、まっすぐな応援歌だ。
様々な未来を対照的に、並行的に歌うことによって、未だ見ぬ不確かなWonder Futureを表現している。
無論、作品を聴き終わった後で、自身の真っ白なWonder Futureにどんな未来を描くかは、聴き手に委ねられている。

面白い試みだと思う。

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