憲法 第五版 の感想

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タイトル憲法 第五版
発売日販売日未定
製作者芦部 信喜
販売元岩波書店
JANコード9784000227810
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 憲法

購入者の感想

 以前に、この本の第三版を読んだのですが、その本が古くなったので、購入しました。法学部出身でない当時50代の私には、憲法を改めて勉強するのに、この本は、読みやすく、大いに役立ちました。60代になりましたが、この第五版も読破します。

いわずと知れた憲法の名著。第4版をお持ちの方に向けて第5版と第4版の比較という形でレビューを書きます。

まず、新たに補足された点について。
・第四章「平和主義の原理」:自衛隊のイラク派遣の合憲性を争った名古屋高裁の判例を紹介。
・第六章「基本的人権の限界」:ドイツの比例原則について言及。まるまる1頁にわたっており、、今回の改訂で最も注目すべき点と思われます。
・第七章「包括的基本権と法の下の平等」:住基ネット訴訟を紹介。また、議員定数不均衡訴訟について新たな判例を紹介。
・第八章「精神的自由権(一)」:君が代ピアノ伴奏拒否事件、天皇の即位に慣例する裁判例、空知太神社事件を追加。
・第九章「精神的自由権(二)」:名誉棄損罪の解釈について新たに言及。わいせつ性を否定した判例(H20・2・19)を紹介。広島市暴走族追放条例事件を紹介。
・第十一章「人身の自由」:公開裁判の原則に関する判例(H17・4・14)を紹介。
・第十二章「国務請求権と参政権」:在宅投票制訴訟を紹介。
・第十八章「憲法の保障」:国民投票法について

目立った改訂はこのあたりでしょうか。他にも小規模な改訂は多い印象です(たとえば、第四版のときは実施前だった裁判員制度についての記述など)。

注目の比例原則については、高橋先生の教科書の第二版にも記述がありますが、内容的にはそれと同じような印象です。なので、高橋先生の教科書をお持ちで、新判例も把握できているのであれば本書は必要ないかもしれません。
ただ、当然ですが改訂の影響で、旧版とページ数に「ズレ」があります(たとえば、第十章は第四版は210頁〜ですが、第五版は216頁〜となっています)。これから出版される書物で芦部憲法が引用される場合、参照が多少面倒になるでしょう。これから長く勉強を続ける予定なら、長い目でみれば買い換えるのも便利かもしれません。
それに、やはり新情報がまとまった芦部憲法は便利なものです。今年の司法試験を受けるという方でないなら、時間もあることですし、基本を見直すという意味でも本書の購入は「アリ」ではないでしょうか。

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