Modern American Music...Period の感想

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ベース奏法の革新者 Jaco Pastorius(1951年～1987年)が、ファースト・ソロ「Jaco Pastorius（1976年）」に先立つ1974年に録音した「Modern American Musicperiod! (The Criteria Tapes) 」は、偉大なプロトタイプとでも言えそうなアルバム。
その神業的テクニックは、ファーストでも冒頭を飾っていた「Donna Lee」 であっさりと証明され、その後は、めくるめくJacoの世界に突入します。
スチールドラムも含め、パーカッションとピアノのみをバックにしたシンプルな楽曲で構成されており、いわゆるネイキッドなJacoを楽しむことができるのも、このアルバムの特徴。
とにかくJacoのベース・プレイが、強烈すぎるほど耳に響いてきます。
5曲目「Kuru」は、結成当時のWeather Reportのベーシスト、Miroslav Vitousの「Freedom Jazz Dance(1969年 Infinite Search 収録)」を初めて聴いた時のような感覚を抱きました。何かしらの新しさが感じられます。
7曲目「Opus Pocus (Pans #2)」は、その後のWeather Reportでの活躍ぶりを物語るような明るく弾けたサウンドに満ちています。
9曲目「Balloon Song(12-Tone)(Alternate)」での速射砲のようなベースには、ただただ圧倒されるばかり。その勢いは、そのまま10曲目「Time Lapse(Alternate)」にも引き継がれます。
1981年の傑作「Word of Mouth」で、その才能が全面的に開花するJacoの天才ぶりがここそこに感じられる貴重な音源。
メンバーは、Jaco Pastorius(Bass.Fender Rhodes)、Bob Economou(Drums)、Alex Darqui(Piano.Fender Rhodes)、Othello Molineaux(Steel Drums)、Sir Cederik Lucious(Steel Drums)、Don Alias(Percussion)。