終わらざる夏 上 (集英社文庫) の感想

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タイトル終わらざる夏 上 (集英社文庫)
発売日2013-08-28
製作者浅田次郎
販売元集英社
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カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

上、中、下巻の総合評価です。

感想には賛否両論あると思います。

面白かった、壮大だったという意見もあれば、つまらなかった、焦点が絞れてないなどネガティブな感想もあります。
戦争ものに何を期待するかによって、感想は違ってくるのは当たりまえ。
個人的にも、ぶっちゃけ期待していた内容とは違いました。

でも、やはりいろいろな意見を鑑みたとしても、「壮大な小説」であることは間違いないと思います。
誰が主役、誰が敵、誰が味方でもない。
一人一人が、あの戦争に巻き込まれ、考え、悩み、自分の人生を歩く。
登場人物の分だけ、人生があり、背景がある。
一人の人生の裏側には、別の人生があり、別の想いがある。

若い兵隊、年老いた兵隊、徴兵ギリギリで戦地に行くことになった兵隊、疎開した子供、その子供を東京へ連れ帰る刑務所出の男、社員を見送る社長……、いろいろな人が、なんとも言えないあの戦争に巻き込まれ、あの時代を生きなければならなかった。
本当ならば、普通に生活して、平凡に生きて、家で安らかに死ねるはずなのに、それをさせてくれない時代があった。
その事実が、そのまま、文字になって読み手の心に何かを訴えてくる。
そんな小説でした。
すごく悲しい場面があるわけではないです。
悲惨さを前面に出しているわけでもない。
なのに、なぜか泣けてきました。
最後の部分は描かれていないのに、その一歩手前の描き方があまりに美しいから、余計に現実が心に突き刺さってくるのだと思います。

いろいろな戦争を書いた本がありますが、この本も、一度は読んで損はない、何かを確実に感じ取ることができる本だと思います。

私は、個人的におススメします。

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