経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える の感想

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タイトルと帯文に惹かれて買いました。ジャレド・ダイアモンドのファンなのですが、この本の著者は高名なフランスの経済学者なので、ダイヤモンドの書き方とは異なり、経済学の著名な理論をもとに人類の歴史をたいへん面白く分析して、解説していくという書き方になっています。そして、現在人類が直面している問題を、歴史的に考察していきます。専門的な理論も駆使されていますが、注記がとても親切に付けられているので、私のような経済学に疎い歴史ファンが読んでも、とても理解しやすく、面白く読めるようにできています。これまで名前だけは聞いたことのある経済学者たち、アダム・スミス、マルサス、リカード、マルクス、シュムペーター、コンドラチェフ、ケインズ、ハイエクなどの理論の勉強にもなりました。ダイアモンドとは異なった意味で、これまで読んだことのなかったような知的興奮の書です。翻訳文もとてもこなれていて、わかりやすかったです。歴史ファンにも、経済学のお勉強のためにも、お勧め！