予告された殺人の記録 (新潮文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 予告された殺人の記録 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | G. ガルシア=マルケス |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784102052112 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » スペイン文学 |
購入者の感想
なぜサンティアゴ・ナサールは殺されたのか。コロンビアの田舎町で、結婚式の翌朝に起きた殺人事件の謎を、二十七年後、多彩な登場人物が多方面から語る。普段、時間の経過とともに進行する物語ばかり読み慣れているせいか、現在・過去・未来が渾然一体となった展開に、一度目は熱に浮かされたように読み終えた。冷静になってもう一度、読み返してみると・・・。それまで作者の気の赴くままに書かれていたように思われた小説の一つ一つの断片が、今度は見事につながり、ラストシーンはまるでジグソーパズルの最後の1ピースをはめ込んだような感覚。この構成がもし周到に計算されたものだとしたら?いや、もちろん計算ずくのものだろう。間違いなくガルシア=マルケスは天才である。0