ディジタル移動通信の電波伝搬基礎 の感想

226 人が閲覧しました

モバイル通信は現在最も注目されている分野でもあり、その技術の進歩にはめまぐるしいものがあります。

この本ではディジタル無線通信、つまり携帯電話や無線ＬＡＮに始まり、地上ディジタル放送、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)など、応用が広い分野で、どの通信にも共通に必要な、電波伝搬の基礎について非常に分かりやすく解説されています。電波伝搬環境、とりわけフェージング（移動やその他の影響で、受信電力が変動すること）については一般に確率分布による評価が行われるため、そのために必要な数学的理論が詳しく書かれています。またダイバーシチ技術（信頼性の向上）についても解説されています。

基礎の内容であるため具体的なアプリケーション（仕様）についての解説はありません。しかし、どのようなアプリケーションにおいても必要な基礎知識であることは間違いありません。

この本に書いてある内容を知らずして、ｃoイル通信の技術者になるのは不可能かと思います。