NARUTO-ナルト- カカシ秘伝 (JUMP j BOOKS) の感想

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カカシが六代目火影になる前の話ということで迷わず購入しました。ガイとの絡みも笑えましたし、敵に対して厳しい態度は取っても救済措置を提案するカカシの人としての優しさを感じました。

しかし、残念な点が非常に多かったです。カカシの信条にあるのは「誰も殺させない」ことだと思いますが、人質がどんどん死んでいき、自分は何もできない・・・いやいや、そこは体を張って人質全員を助けていくようなストーリー展開にしようよ！ｔｈｅ　ｌａｓｔでもそうだったけど、なぜここまでダメダメに描かれるのか・・・悲しいです。結局、多数の犠牲者出して終結・・・任務は失敗でカカシにも責任があるはずなのだが、なかったことになっていることが気になりました。カカシが好きな私にとって火影就任はとても嬉しかったし、写輪眼が無くても持ち前の統率力で里を導いていくことをイメージしていました。だからこそ、任務は成功して晴れて火影になる！という展開を期待していたので、この展開では素直に喜べません。
あと・・・文章だけで全てを表現するには限界があります。挿絵を入れて描写を掴みやすくしてほしかったです。

他にも不満は尽きないので星１や２でも良いかなぁとも思いますが、ストーリーとしては面白いと思ったこと、六代目火影としての期待も込めて星３です。

話の時系列としては原作699話の直後、
カカシがとある事件をきっかけに六代目火影になる決心をするまでが描かれています。
内容としては、話の殆どを飛行艇を舞台に進み、ジャッ〇バウワー(カカシ)がテロリストと戦う某TVドラマのような雰囲気。
ページ数は220P超ありますが、若年層のジャンプ読者にも読みやすいよう配慮されているのか1ページ辺りの文字数は少なく、だいたい3~4時間程度で読めちゃいました。小説読むのめんどくさいor時間がないという方にも、空いた時間にさっと読めるいい長さだと思います。

感想としては『カカシ秘伝』とタイトルに名がある通り、カカシが完全に主人公で物語が進んでいきますし、火影になる決心をする過程が丁寧に描写されてて面白かったです。筆者は岸本先生ではありませんが、きちんと本編中のカカシの特徴や性格をよく捉えられてました。
また本編で不〇になってしまったガイ先生がかなり活躍します！カカシ先生とガイ先生の掛け合いの楽しさは勿論、戦争後のガイ先生のエピソードには思わず涙が･･･；；

･･･とここまで書くと絶賛してるような感じですが、色々とうーん？と思う個所も･･･
著者である東山彰良さんが同じく執筆された『迅雷伝』や『ブラッドプリズン』もそうだったのですが、オリジナルキャラクターが凄く話の筋に絡み、挙句ナルトの登場人物が置いてけぼりになるこの感じ、正直何かナルト本編と言うよりアニメオリジナルエピソードを見ている気にも･･･
あとナルト君の出番はほぼありません。というかちょっと酷くない？と感じるセリフを発します。カカシ先生tueeeeeeeを期待してるカカシファンの方にも正直お勧め出来ません。ボコボコにされます。
他にもこの人がこんな事するかな･･･？という場面がちょくちょくありますがまあ自分のナルト観に当てはめてる可能性がありますし皆さんの感じ方でしょうか。

総合としては星3･･･と付けたい所ですがガイ先生の元気な姿が見れたので星4で！