CPUの創りかた の感想

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タイトルCPUの創りかた
発売日販売日未定
製作者渡波 郁
販売元毎日コミュニケーションズ
JANコード9784839909864
カテゴリ »  » ジャンル別 » 科学・テクノロジー

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購入者の感想

カスタマービデオレビュー 長さ:: 0:10 分

これでコンピューターの原理、デジタル回路の基礎が理解できました。
4bitCPUと言っても、恐らくintel4004と同等なレベルなものです。
CPUの命令語を作成し、それをH/Wのロジックに設計する場面では、本当に感動しました。

星が100個あっても足りないくらいです。
この本のCPUを作ってみました。写真も載せます。(ファミコンを意識して、ROM部分はカートリッジ式にしました。w)

本書「おわりに」には次のように書かれています。

”「CPUの仕組みを知ってて損はありません」なんで言えないというか、多分人生はそんなに単純ではないと思います。
でも損得とは別に、知っていた方が幸せなんじゃないかという気がするんです、CPUの仕組み。…えーと、CPUに限らないんですが
(中略)
この世の中にはブラックボックスがたくさん存在します。そしてすべてのブラックボックスを理解するのは不可能です。が、
とりあえずあなたにとってのブラックボックスが1つ減ったならば、私はとても嬉しいわけです。”

僕もとても嬉しい。

この「ブラックボックスを減らそう」という著者の思想に共感でき、この分野について(僕のように)素人であれば、
以下なんて読まずにとっととポチってください。

いかにも技術専門書のようなサイズを誇る本書ですが、
実のところ、電子工学や計算機について専門的な勉強をしたことのない素人向けの読み物です。
それもとても優れた。

何が優れているかは、人によって重視する点は異なるでしょうが、個人的に思ったことを書きます。

ダイオード、トランジスタ、抵抗、コンデンサのような回路素子が、だいたいどんな部品なのかを多少なり知っている人は多いでしょう。
そしてノイマンアーキテクチャみたいな用語はともかく、
コンピューターが「命令を実行して演算して…」いる機械だと、抽象的に、かつなんとなーく認識している人もまた多いでしょう。
そして前者によって後者が実現されている、というのも知識としては知っているはずです。

でも「どうやって実現しているの?」

この、誰でも知ってる物理的にも実感の湧く単純な回路素子たちと、
「演算」「命令」みたいな抽象的動作の間には、すさまじいギャップがあるわけです。
このギャップはここ100年の間の人類の創意工夫で間違いなく埋められていて、
それ故に僕らはその仕組も知らないままメーカーの薄っぺらいマニュアルだけで高性能な計算機を扱えるわけですが、

このふざけた表紙イラスト。電車の中で読むにはあまりに恥ずかしい表紙の本書。

ではありますが、レビューアー(わたし)の様に何十年も計算機(コンピュータ)を生業にする人間からみると本書はとても良く出来た計算機ハードウェア概論(詳論?)に思えます。良書というより名著かも知れません。

まず4ビットCPUです。メモリは16バイト(16キロバイト/16メガバイト/16ギガバイトではない)です。アドレス空間も4ビット分しかないからです。それでもIOポートを制御し、フォン・ノイマン型CPUとして必要不可欠な機能は一通り揃っています。これを「自作」しようというのですたった13種類のアホみたいにシンプルなICを買ってきて半田付けしながら。CPUの基本クロックは1ヘルツです。1キロヘルツとか1メガヘルツとか1ギガヘルツじゃあございません。この「性能」で、でもCPUとは何かということが、それこそしっかり学べる仕組み・内容になっています。素晴らしいとしか形容できません。

月刊XXマガジン等のパソコン雑誌で製品情報・パーツ情報に少し詳しくなり、パソコンやコンピュータのことを判った積もりでいるそこの貴方!コンピュータ(計算機)というのは実はこういう考え方・理念・理屈で作られてるんですよ、ということを鮮やかに示してくれる、本書は教養書なのです。是非読んでみて御覧なさい。貴方のコンピュータ理解がずっと深まりますよ。0

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