あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション 八つ墓村 [Blu-ray] の感想

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1977年松竹映画「八つ墓村」のBlu-ray版です。
ソフトがBlu-rayとなり、色彩感が明瞭になりクッキリ感もアップしていると感じました。
Blu-ray化が必ずしも画質アップにつながってない残念な商品もある中、本商品はオススメできます。

本作、本映画自体の私感はDVD化の時書きました。
今回は主に商品の仕様について書こうと思います。
DVD版にもあった映像特典の予告編（全５回）は今回初めてじっくり見ましたが、
本編に使われなかったカット、披露パーティーの模様、等々
かなりのお宝映像であると今さら気づきました（お恥ずかしい…）。
回が進むにつれ完成に近づいているのが分かりメイキング的な役割も果たしていると思います。
リアルタイムでの体験の順番的には特典を見てから本編を見るのが正しいのでしょうが、
特典は後から見た方がより楽しめるように思いました。
ジャケは映画のワンシーンから宣伝用ポスターの一つに変更されファン思いの復刻と感じました。
初回特典のポストカードも嬉しかったです。

素晴らしい商品と思いますが本作は近年DVD版で二度ほど出ており、
本作に思い入れのある人はBlu-rayは買い直し、または購入を躊躇っていることと思います。
（私は買い直したクチです）
Blu-rayのリリースを予測してすぐにDVDを購入しなかった人は大正解ですね。

本作の封切り日は1977年10/29、角川の「獄門島」が同年8/27の封切り、
さらに「悪魔の手毬唄」が同年4/2の封切りであったそうです。
さらにさらに「犬神家の一族」は1976年10/16、「女王蜂」1978年2/11封切りだそうです。
当時の横溝ブームの凄まじさを感じさせます。
また、角川のラッシュの中、これだけ存在感ある作品を作った松竹のスタッフも素晴らしいと思います。

公開当時、幼稚園だった自分がこの映画の存在を知ったのはドリフで志村ケンが八つ墓村のたたりじゃーとネタにしていたのがきっかけでした。
それから数年、小学校の高学年になってから初めてテレビの放送でこの映画を見たのですが、夜眠るのが怖くなるぐらいの衝撃でした。
田舎に住んでいたのですが、月明かりが綺麗な夜ほどやつが走って家の中に入ってくるようで怖かったです。
ホント、数年はトラウマでした。
今見ても、日本特有の空気感の恐怖があり、自分の中ではダントツの恐怖映画です。
ホラーは大好きで怖いと思うことはほぼないのですが、女優霊と八つ墓村は心の中に深く刻み込まれています。
その中でもこの映画は飛びぬけています。
ただ今でもこの映画が心の中に残っているのは恐怖だけではなく、日本の持つ風景の美しさ、70年当時を思い出させてくれるノスタルジー、今ではもうない日本が持っていた古い風習などを表現しているところだと思います。
渥美清、萩原健一などの名優陣もさることながら、キャラクターの強烈さがホントたまらないです。
中でも双子の老婆は強烈です。
決して忘れられない圧巻のシーンは、夜桜の中を走り抜けてくる要蔵の恐ろしくも美しいシーンです。
そしてダイナミックで緊迫感のある音楽も、、、

怖いながらも最もコレクションしたい映画の1本です。
くだらない仕様や救いようのない吹き替えを起用するメーカーがある中、値段もパッケージもファンが本当に望む形で出してくれることが本当にうれしい。
御社のような会社こそもっと発展することを切に願います。感謝！！
10月が待ち遠しいです！！