医者いらずの出産&育児 ワクワク・マンガ編 の感想

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本書は、現場を知らない著者らの偏った視点と個人的経験に基づく先入観から書かれ、的外れな不安と心配を与え、本質を見誤らせる内容です。
理由は、ここ数十年間の妊産婦死亡率と周産期死亡率の改善に全く触れていないからです。

最近の日本の周産期死亡率（お産に関連して赤ちゃんが亡くなる確率＝0.28％：2011年）の少なさは、群を抜いて世界一の水準となっていますが、ご存知でしょうか？

この周産期死亡率の低さ自体、現在の産科医療・新生児医療を駆使した末に得られる“不自然”な数値です。著者らは“自然”という言葉の持つ良いイメージだけを伝え、自然本来の厳しい側面は、一切伝えていません。

お産にとって最も大切なことは何でしょう？
陣痛促進剤を使用しないことですか？帝王切開をしないことですか？
違いますよね。母子ともに無事に出産を終えることです。

お産について書かれた本でありながら、お産で最も大切な周産期死亡率や妊産婦死亡率に触れないのは何故でしょうか？
もしかすると、執筆者が自宅出産をした経産婦さんに小児科医と、現場を知らないからなのかもしれません。

真弓医師が分娩に関わっていた時代と比較すると、周産期死亡率は10分の1以下に、妊産婦死亡率は約25分の1に改善しました。
（http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/dl/s1120-11n_0002.pdf）
この間に無資格の産婆さんからお産を取り上げ、産科学が導入され、医師・助産師がお産を担当するようになりました。

本書を読まれた方、興味を持たれた方、また本書の執筆者には、現場を知る産婦人科医が執筆に関わっている書籍を推奨します（後半に紹介）。的確かつ良質な知識が得られます。

ここまでお読みくださり、誠にありがとうございます。

2つのいのちを預かる気持ちでお産に立ち会い、心から喜び合う現場ですが、産科医療は昼夜を問わず、24時間365日病院を開いてお産に携わるという、それは過酷な現場です。

自宅出産はまだ勇気がないけど 社会毒や医療の支配を受けないで子育てをする大切さを学んだ。子どもを守れるのは やっぱりオカンしかいない！勉強や為になる一冊でした0