耳嚢〈下〉 (岩波文庫) の感想

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タイトル耳嚢〈下〉 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者根岸 鎮衛
販売元岩波書店
JANコード9784003026137
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 日本のエッセー・随筆 » 近現代の作品

購入者の感想

上中下各500ページ以上を読み終えた。今昔物語の方が数段面白い。怪異談にしても、今昔物語は怪異な話を怪異としてそのまま差出すが、耳嚢では、合理性とか論理性を重んじるようになったのだろう、説明的だし、解釈しちゃうのがつまらない。ほとんどが狐憑きのせいになってしまう。とはいえ、杉浦日名子の百物語のネタとわかる話や、ひょっとしたら落語の火炎太鼓のネタかもと思えるような話が出てきて楽しい。アマゾネスの話も出てくる。18世紀の侍がそんなことを知っていたんだとびっくり。

都合三年ほどかけて、「耳嚢」上中下巻三冊を読み終えました。
内容は九百編に及ぶ怪奇譚、滑稽譚などの連続で、その意味では今昔集にも似た内容が
多いものの、もちろん時代が異なるので今昔集よりは身近で読みやすくできています。
著者自身が友人から聞きかじったものをサラっと記述したものも多く、今昔集同様に
感情を交えない淡々とした筆致ながら、理解しやすく構成し直しているところが共通
するところで、その辺に、商家の倅で御家人の株を買って武士になったとも言われる
小身から江戸町奉行まで異例の出世をした著者の能吏ぶりの一端が見え隠れします。

江戸時代当時の不思議な話、妙な話を集めた物。
宇治拾遺物語の少々気持ち悪い版、ほんとうにあった気味の悪い話江戸バージョンだと思った。
就寝前に読むにはやや不向き。
十年ほど前、東洋文庫や平凡社ライブラリーの分厚い新書版は出ていたが、それも全話が載っている訳ではなく、入手困難な完全本があったように記憶している。
たしか歯痛のマジナイの話などで、いくつか無いだけでで、無くてもいいなかと思いつつも気になっていたので早速入手。

引用になりますが
江戸中期に奉行職を歴任した根岸鎮衛(一七三七‐一八一五)が同僚や古老の話を書き留めた随筆集。猫が人に化けた話、安倍川餅の由来、塩漬にされた河童の事、墓から死人が生返った話等々、珍談・奇談を満載した世間話の集大成である。カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館所蔵の唯一の完本を初めて翻刻。「耳嚢副言」と総目録を付す。
引用おわり

杉浦日向子氏のマンガや聞き書き実話物が好きな人におすすめ。

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