流通革命の真実―日本流通業のルーツがここにある! の感想

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流通業界関係者にとって必読の書である。かつて流通革命を標榜し、その東西の旗手であったダイエーおよび西友をはじめ、全国各地のローカルを代表するスーパーマーケット企業が、なぜ相次いで頓挫したのか、その原因を鋭く具体的に指摘している。欧米の流通業界も1980年代半ばまでは、本書に指摘されているような問題点を抱えていた。それを克服するために、カテゴリー・マネジメントを中核にしたＥＣＲ（効率的な消費者対応）を導入し、苦境を脱した。しかし先進諸国の中で日本だけが、唯一例外的に、カテゴリー・マネジメントおよびＥＣＲを真剣に学ぶことなく、現在も、破綻への道をたどりつつあることを指摘している。流通業界のみならず、現在、好調を謳歌している企業への警告の書でもある。特に経営幹部に熟読をお薦めしたい。