阪神間モダニズム 近代建築さんぽ の感想

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阪神間の洋館だけでなく、和風建築も含めて、当時の建築の冴えと魅力的な外観と内装を見せてもらった1冊でした。
基本的に見開き2ページで1つの建物を紹介しています。内部の詳細な説明だけでなく、アクセス、所在地、開館時間、入館料、設計者、施工、構造、敷地面積、延床面積、指定、建築当時の時代背景など、基本的な情報は網羅されています。
個人宅で一般公開を行っていない所や申込制のところもありますが、ほとんどは公開されていますので、本書を片手に近代建築めぐりの旅もまた良いのでは、と思いました。

巻末に資料として「ひょうごの近代住宅100選」が掲載してありました。「兵庫県が貴重な文化遺産、地域の景観シンボルとして優れたものを選定した」ものですが、公開しているものだけではありませんでした。

その点、本書は公開しているのを中心に掲載してあり、しかも住宅だけでなく大学や教会、官公庁建物など幅広く紹介してありますので、実用的な編集と企画でした。
神戸女学院のように、建物内部は一般的に公開されていないものでも見学希望の場合は問い合わせをという紹介がしてありました。ヴォーリズ建築の代表的なものですから、何時の日にか機会をとらえて訪れたいものです。

掲載建築の一部をご紹介します。
ヨドコウ迎賓館（旧山邑家住宅）、芦屋市立図書館打出分室（旧松山家住宅松涛館）、芦屋モノリス（旧逓信省芦屋別館）、芦屋警察署旧庁舎玄関、芦屋仏教会館、武庫川女子大学甲子園会館（旧甲子園ホテル）、松山大学温山記念会館（旧新田邸）、神戸女学院、関西学院大学、山本清記念財団（旧山本家住宅）、カトリック夙川教会、旧辰馬喜十郎住宅など。