スイスの凄い競争力 の感想

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タイトルスイスの凄い競争力
発売日販売日未定
製作者ジェイムズ・ブライディング
販売元日経BP社
JANコード9784822250508
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

この著書を読むと、歴史家トインビーの「stimulus of hard environments」という言葉を思い起こし、厳しい環境をバネにし成功するイスラエル、スイスと日本の共通項に気づかされる。多くの天然資源に恵まれている米国の繁栄と、これら三国の成功と繁栄は趣を相当異にする。

山勝ちで肥沃な土地が乏しく酪農が中心であるスイスは、ガーナからカカオを輸入し自国のミルクと合わせてチョコレートの一大産地になる。国内市場は小さく限界があり、当初より世界市場を狙わざるをえない宿命にある。厳しい環境を素直に受け入れて、海外市場に果敢に打って出て希有な成功を収めている。また、世界中から優秀な人的資本を受け入れ、ノーベル賞の受賞者数でも日本を上回る。トインビーの歴史的示唆にも符合するが、ネスレーの様な世界最大の食料品会社が、貧しい農業環境にあるスイスに生まれた事実は非常に興味深い。

アベノミクスの正の効果が徐々に現れて、日本は自信喪失という長いトンネルをくぐり抜け、少しずつ自信を取り戻しつつある。スイスは、日本に取って親しみのある友好国であるだけでなく、自信を取り戻させる良いお手本でもある。

この著書は、歴史と経済の膨大な資料から「スイスの凄い競争力」を生み出す源泉を帰納する。日本人にとっては、その主張の多くが「ストーン」と腑に落ちるが、日本が今後一層発展する為の示唆も多い。日本人には是非一読していただきたい力作である。

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日経BP社から発売されたジェイムズ・ブライディングのスイスの凄い競争力(JAN:9784822250508)の感想と評価
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