ミカドの肖像 (小学館文庫) の感想
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参照データ
タイトル | ミカドの肖像 (小学館文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 猪瀬 直樹 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784094023121 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
おもしろいと思ったのは三島由紀夫の風景の部。真顔で国を憂い日本の伝統文化を守ろうと説いている三島と、彼が書いた小説の風景の知らざれる真実とのギャップである。必ずしもあの風景は日本古来というわけではなかったというところは、やはり私たちは近代の歴史や所産を正しく知ってはいないし、誤解した常識がまかり通っているのだなぁと思った。
帝を「ミカド」と表記し、ミカドに関連するすべての事柄について研究されています。800頁近いボリュームのある本で、悪く言えば「ミカド」についての卒業論文を読んでいるようです。しかしその内容と調査範囲は非常に広範囲で圧倒されます。
猪瀬氏の本の醍醐味はこの調査能力とヒアリング能力に尽きると思います。それらのエッセンスが万遍なく鏤められているのが本書です。個人的には西武線沿線に住んでいることもあり皇族と堤康次郎との関係を非常に興味を持って読み進めました。その他、この本を読めばミカドを中心として日本国民の習性や宗教観が明確に分かってきます。本書はミカドを媒介とした日本国研究書と言っても過言ではないと思います。
猪瀬氏の本の醍醐味はこの調査能力とヒアリング能力に尽きると思います。それらのエッセンスが万遍なく鏤められているのが本書です。個人的には西武線沿線に住んでいることもあり皇族と堤康次郎との関係を非常に興味を持って読み進めました。その他、この本を読めばミカドを中心として日本国民の習性や宗教観が明確に分かってきます。本書はミカドを媒介とした日本国研究書と言っても過言ではないと思います。