100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ジョージ・フリードマン |
販売元 | 早川書房 |
JANコード | 9784150504090 |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学 |
※サンプル画像
![100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) サンプル画像](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41pW1jFnDCL.jpg)
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購入者の感想
"チェスの名手であればあるほど、指し手に潜む欠点を深く理解しているため、実際に指せる手の数はぐっと減る。この原則は未来にも通用する。"影のCIA、ストラトフォーの設立者が、2009年に発刊し、地政学に基づいて今後100年の世界情勢を分析した本書は、ウクライナ紛争、トランプ大統領の誕生も予想していて興味深い。
個人的には経営者の端くれとして、自分がいなくなった100年後を当然に予想して今の方針を考える必要性と、私的に日本ではなく、あくまでアメリカ視点で見た世界観を知りたいことから本書を手にとったわけですが。
前述の紹介だとややミスリード気味かもしれませんが【予想の正確さ】ではなく、頼れる兄貴分というより【躁鬱病の青年】としての粗野なふるまいを世界中でしている"やっかいな覇権国家"アメリカの判断や行動基準を知ることが出来、とても面白かった。
また、そういった意味で本書の前半部分の過去と現在の世界情勢分析も歴史や社会の再理解として勉強になった一方で、急に著者の悪ノリ的SF展開になる後半、再び軍国化した日本・トルコ同盟vsアメリカとして描かれる未来の世界大戦は、これはこれで月面秘密基地から隕石爆弾攻撃でアメリカの人工衛星に高高度爆撃で奇襲を仕掛ける日本などに【◯オン軍のコロニー落としかよ!】と某国産アニメ的な胸熱感があって楽しかった。(もちろんブチギレたアメリカに◯ンダムよろしく返り討ちになるわけですが。。)
地政学やストラトフォーに興味がある誰か、あるいは【アメリカから見た】俯瞰的、長期的な世界情勢の100年単位予測を知りたい誰かにオススメ。
個人的には経営者の端くれとして、自分がいなくなった100年後を当然に予想して今の方針を考える必要性と、私的に日本ではなく、あくまでアメリカ視点で見た世界観を知りたいことから本書を手にとったわけですが。
前述の紹介だとややミスリード気味かもしれませんが【予想の正確さ】ではなく、頼れる兄貴分というより【躁鬱病の青年】としての粗野なふるまいを世界中でしている"やっかいな覇権国家"アメリカの判断や行動基準を知ることが出来、とても面白かった。
また、そういった意味で本書の前半部分の過去と現在の世界情勢分析も歴史や社会の再理解として勉強になった一方で、急に著者の悪ノリ的SF展開になる後半、再び軍国化した日本・トルコ同盟vsアメリカとして描かれる未来の世界大戦は、これはこれで月面秘密基地から隕石爆弾攻撃でアメリカの人工衛星に高高度爆撃で奇襲を仕掛ける日本などに【◯オン軍のコロニー落としかよ!】と某国産アニメ的な胸熱感があって楽しかった。(もちろんブチギレたアメリカに◯ンダムよろしく返り討ちになるわけですが。。)
地政学やストラトフォーに興味がある誰か、あるいは【アメリカから見た】俯瞰的、長期的な世界情勢の100年単位予測を知りたい誰かにオススメ。
「100年予測」というタイトルから、「予言の書」的な読み方をする人が多いようだが、それは誤読というものだ。
著者本人が、「私の予測は細部において、必ず外れる」と本文中で言及しているように、この本は予言の書として
読むべきものではない。
本書は、一言でいってしまえば、「地政学の発想で、世界の今後について論理展開した本」である。
重要なのは、各章や細部の予測が今後当たるかどうかではなく、
欧米人が何に基づいて、どのように考え、どのように振舞うのか、その「思考回路(ロジック)」を把握することにある。
私は、必ずしも米国的発想やロジックを全面的に賞賛するわけではないが、
「戦争の準備をするか、しないか」というレベルの議論を、戦後70年間ずっと続けて国民的思考停止状態にある日本と、
「戦争しないにこしたことはない。しかし、いざ起こったらどのように勝つか」まで算段しているアメリカとでは、
勝負にならないな、と感じさせられた。
世界は紛争の巷。知らぬは日本人ばかりなり。 を痛感させられる一冊。
著者本人が、「私の予測は細部において、必ず外れる」と本文中で言及しているように、この本は予言の書として
読むべきものではない。
本書は、一言でいってしまえば、「地政学の発想で、世界の今後について論理展開した本」である。
重要なのは、各章や細部の予測が今後当たるかどうかではなく、
欧米人が何に基づいて、どのように考え、どのように振舞うのか、その「思考回路(ロジック)」を把握することにある。
私は、必ずしも米国的発想やロジックを全面的に賞賛するわけではないが、
「戦争の準備をするか、しないか」というレベルの議論を、戦後70年間ずっと続けて国民的思考停止状態にある日本と、
「戦争しないにこしたことはない。しかし、いざ起こったらどのように勝つか」まで算段しているアメリカとでは、
勝負にならないな、と感じさせられた。
世界は紛争の巷。知らぬは日本人ばかりなり。 を痛感させられる一冊。